暗誦は会話力を向上させてくれる勉強法
暗誦とは、ある一定量の文章を記憶して、口に出して唱えることです。文字を見ながら口に出してそれを読めば音読であり、朗読になりますが、文字を見ないで全部覚えてしまって口に出すことができれば、それは暗誦になります。
林家いっ平さんのように中国語で落語をする噺家さんや、上川隆也さんのように中国語を使う人の役、あるいは中国人を演じる役者さんは、演技の中に必要な言い回しやフレーズを丸暗記して望みますが、それも、一種の暗誦です。
もちろん、彼らは普通の中国語学習者ではありませんから、お仕事が終わったら中国語のことは全部忘れる…というケースもあるかもしれません。ですが、その丸暗記した部分を生かして中国語会話に役立てることは十分可能です。ご本人がその気にさえなれば、かなり高い中国語会話力を身につけることができるでしょう。
それほど、暗誦は、会話において非常に学習効果の高い方法です。
語学学習において、丸暗記は避けて通れない
「単語を覚える」
「いろんなフレーズ、言い回しを覚える」
これらは会話においては、基礎体力のようなものです。これらは結局、丸暗記することでしか身につけることはできません。しかも、ただ「丸暗記した」と言っても、記憶の中にあるだけではだめで、条件反射のように口から出せなければ会話力には結びつきません。
丸暗記したものを、条件反射で口に出す→このシステムを構築しやすいのが暗誦です。
暗誦することによって
中国語を中国語のまま理解・表現できるようになる
ネイティブとの会話がスムーズにいかない、ギクシャクしてしまう…そのような場合、多くの人の頭の中は
「頭の中で日本語を考える」
↓
「それに相当する中国語を考える」
↓
「口から中国語を出す」
という段階を踏んでいて、それぞれの行程で考える時間が取られるために、会話のスピードが堕ちたりギクシャクしたりすることになります。
それに対し、暗誦の場合は
「中国語を丸暗記」→「口に出す」
という行程で、間に日本語は入りません。
中国語のまま丸暗記して口に出すだけ、けれどもワケのわからない呪文とかお経と同じではありません。丸暗記した中国語の意味は、自分ではわかっています。
「中国語を丸暗記」→「口に出す」という行程と並行して意味も理解しているのです。
この訓練を続けることで、「日本語で意味を考える」という行程を省き、中国語のまま口に出せるようになり、中国語ネイティブとの会話の反応速度も飛躍的に速くなります。
さぁ、あなたも暗誦をやってみましょう!