「酉」は干支のときだけトリなんです
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年賀状にトリの絵をデザインした人も多いのではないでしょうか?
ここでは酉年にちなんで、トリにまつわる中国の話や中国語をご紹介しましょう。
干支についての基礎知識と、「あなたはなにどし生まれですか?」の中国語表現についてはこちらをどうぞ!
ちなみに「酉年」の「酉」は、お酒を盛る器を表した象形文字です。「酉」にさんずいがくっつくと「酒」になることからも納得ですよね。ですから意味の上では「酉」とトリは何の関係もないのです。干支として登場する時にだけ、「トリ」と読まれるんです。ちょっとビックリですね。
酉年でなくても、元旦は鶏の日
中国では元旦を「鶏の日」としています。正月は1日から7日までにそれぞれ動物をあてはめ、あてはめられた動物の絵を飾ったり、その動物を殺さないようにするという習慣があったと中国の古い文献に記録があります。
なぜ1日が鶏に決まったのかについては定かではありませんが、そんなわけで1月1日は鶏の日なのです。
ちなみに2日は狗(いぬ)、3日は猪(ぶた)、4日は羊、5日は牛、6日は馬、7日は人(刑罰などを行わないという意味)です。
鶏の日の他の説として、この日に晴れるとその年は鶏がよく育ち、(2日以降に晴れればその動物がよく育つ)8日は穀物の日で、この日に晴れれば豊作、というように、その年の農作物を占うというものもあります。
中国の古典や歌にもよく登場する鶏
中国では最古の文献と言われている「詩経」にも鶏が登場しており、正月に関する歌に鶏が登場することもしばしばあります。中国では古くから、鶏が愛用され、大切にされてきたということが伝わってきますね。また、「鶏には五徳が備わっている」という言葉さえあるそうです。亀の扱いとは正反対ですね。
次のページでは鶏にまつわる中国語をご紹介します。