ケースその1と同じく、多くの原因は、生の中国語の自然な速度を聞き慣れていないことにあります。
授業や音声教材は、学習者のためにかなりゆっくりの速度になっています。ですから、中国映画や中国語放送を聴き慣れていなければ速度についていけません。方言が混ざっているのでわからないこともあります。
【なぜ、聞き取れないの?】
生身の人間が相手の会話の場合は、自分のペースに合わせてもらったり聞き返したりすることで会話のレベルを自分のほうに引き寄せることができますが、放送はこちらの都合はおかまいなしにどんどん先へ進んでしまうので、聞き取れない、難しい、という印象が強くなります。
【こうして聞き取ろう!】
◆先を読む/聞き流すのがコツ
日本語の放送を聞く場合も、我々は一時一句細かく聞いているわけではありません。1つの単語から話の先を推測して次の情報を待ったり、適当に聞き流して話の要点をつかんだりしています。中国語も同じように聞けばよいのです。
一字一句完璧に聞こうと身構えて緊張してしまってはうまくいきませんし、そんな状態では1つでも聞き取れない単語に出会ってしまうとそこで思考停止していまいます。
ナチュラルスピードを「早い!」と感じるのは、単に慣れていないからです。
中国人も日本人も、モノを考える速度、モノを伝達する速度に、それほどの違いはありません。中国人が特別早く喋っているわけではない、ということを知って、リラックスしましょう。
◆中国映画は…
字幕を見ながら少しずつ耳を慣らしましょう。ストーリーを追いながらどんな単語が使われるかを推理し耳をすましていけば、少しずつ聞き取れるようになっていきます。
◆中国語のニュースは…
ラジオ放送の場合は、話の主人公と結論だけがわかればいい、という気持ちで軽く聞き流しましょう。テレビの場合は、字幕が出てくるので字幕を見ながら音声に集中してみましょう。字幕が出ていれば方言でもなんとなくわかります。
INDEX
■ケース1■相手の言葉が聞き取れない!
■ケース3■試験で出題されると聞き取れない!
■伸び悩みはこうして突破しよう!■