あっというまにシャモニーの街ははるか下界 |
わくわくしますね、おっと、いくら気楽に登れるとは言え上は氷の世界、ゆっくり天上を楽しみたければ上着は必携ですね。さて切符のパーコードを読み取り機にかざし機上の人となれば、一気にゴンドラは加速、垂直に切り立った斜面をぐんぐん上昇して行きます。街が小さくなると共に景色は広がって行きアルプス連山が視野に入ってきました。気が付けば早くも2317mの中間駅に到着しました。
機内にはザイルやピッケルを携えヘルメットをかぶった人たちもいます。ロッククライミングやトレッキングをするのでしょう、中間駅からそのまま山の方に歩いて行きます。おや家族連れが上に行かないようです。
「ここで終わりですか?」
「子供連れだからね、1便ずらすよ。一気に上まで行っちゃうと高山病になるんだよ。一番下の赤ん坊はママとここで待ってるよ。赤ちゃんには厳しすぎるし、行ってもどうせおぼえてないからね。」とパパがわれわれにウィンクしながら説明してくれました。
■ありゃ、モンブランって?大勘違い
険しいピークの頂上にケーブルの駅が |
再びゴンドラに乗り上を目指します。と言っても素晴らしいパノラマに歓声を上げているうちにまたまたわずか8分で北峰に到着。階上にはカフェテラスやみやげ物ショップがあります。すでにここは3777m、あ、もうすでに富士山より高いんですね!地下から目のくらむような橋を渡り中央峰をめざします。
ちょっと歩けば息が切れるしなんだか頭痛もします。ここはゆっくりあせらずに。あれ、前を歩いてる人がふらついたかとおもうと倒れちゃった。近くの男性が集まってケーブル駅の方に連れて行きました。こんなことはよくあることだそうですが、高山をなめちゃいけないんですね。
左の一番高いドームがモンブラン。右にはグートゥールドーム |
最後の仕上げはエレベーター。どこまでも簡単ですね。ピークの小さな小さなてっぺんに作られたロケットのようなモニュメントと展望台は真夏だと人数制限で交代制です。やっとピークに立てた感激にふるえながらついに目の前にあのモンブランが!あれれ、変だな?いままでてっきりモンブランだと思っていた特徴のあるドーム、あれより先にもっと高いドームが。説明版をよーく見てみると、なるほど、あのにせモンブランはグートゥールドーム4304mだったのか。
良い天気のお陰で風は冷たいけれど思ったほど寒さを感じません。でも狭いピーク、いつまでも粘っていると人の迷惑、下のモンブランテラスでゆっくりアルプ一の峰を鑑賞することにしましょう。
■赤い登山電車で行く驚異の大氷河
かわいらしい赤い登山電車 (C)la Region Rhone Alpes |
ヨーロッパの屋根アルプは大氷河でも有名。年中融けることもなく山上から流れ続ける巨大な氷河があちこちに。なかでも圧倒的に大きなメル・ド・グラースは全長7km。冬にはエギュイーユ・デュ・ミディからなんと20kmの大滑降を楽しめるスケールの大きさです。
この大氷河を登山電車とテレキャビンですぐそばまで行って見ることが出来る、さわることが出来るのが、モンタンヴェール登山鉄道。シャモニー・モンブラン駅のすぐ裏から出ています。料金は、登山鉄道が大人往復14ユーロ、子供12ユーロ。テレキャビンが大人も子供も往復3.5ユーロです。