フランス/フランスのおすすめエリア

トロッコでピレネーを越えカルカッソンヌへ(2ページ目)

古く紀元前からスペインをにらみ続けた城塞都市カルカッソンヌ。ちょっと見上げれば絵に描いたようなピレネーの山々。せっかくなら、お花畑を楽しみながらトロッコ列車の寄り道はいかが?

執筆者:赤木 滋生

■急峻な峰々に囲まれた静かなピレネーの散策
Latour de Carolから再びフランス国鉄に乗り換えてSNCFに30分、トンネルから出てすぐの村がHospitalet Pres L'Andorre。特にこれといった有名な見どころがあるわけではありませんが、何よりの楽しみはピレネーの散策です。9月頃ならMurtille(野生のブルーベリー)が嫌と言う程採れたりするのがうれしいですね。このあたり一帯は無数の小さな氷河湖や池が点在した景勝地、危険な場所もありませんので、付近を軽くトレッキング(軽い山歩き)などして美しいピレネーの自然に浸ると心底幸せを感じることが出来るはず、一泊の価値はあると思います。

湖にはイワナの一種(地元ではSaumon de Fontaineと呼んでました)が沢山いました。私はかなり上、およそ標高にして2500メートル近くまで登りましたが、氷河に削り取られた針峰群の中にバスよりも大きい穴がポッカリ開いて向こうの空が見えていました。ちょうど稜線を歩いているパーティがいて、口笛で合図したら手を振って答えてくれました。アルプスと違って非常に静かなところです。夏には羊が放牧されていて、のどかで静かな雰囲気の中で山を独り占め出来ます。

ここのホテルはpension completeでトリプル、一人当たり確か65フラン(約10ユーロ!)でしたが、夕食にスープ、パテ、マスのムニエル、地鶏?のグリルが出て美味でした。
Puymorens
L'Hospitalet-Pres-l'Andorre 
Tel:33.5.61.05.20.03
バス、トイレ共同。価格は参考です(要確認)

かつてはPamiersからMirepoix経由Carcassonne行きのバスが走っていたのですが、これは随分前に廃止になったようです。Mirepoixはこの地方でも珍しい雁木造りの村です。Mirepoixに寄らないならばSNCFでToulouse経由カルカソンヌまで約2時間半で出られます。

要塞都市カルカッソンヌ
要塞都市カルカッソンヌはなんと紀元前一世紀のローマ帝国時代から2000年以上にわたってフランスとイベリア半島との交差点ににらみを効かせてきました。しかし近代化の波に取り残された要塞はしだいに重要性が失われ13世紀以降は荒れるにまかせておりました。19世紀になると再び歴史的な価値が見直され、すっかり昔のままに復元現在もその雄姿を見ることが出来るようになりました。

城そのものもさることながら丘の上からのカルカッソンヌの町並の眺めと、ライトアップされ夜空に浮かび上がる2000年以上前そのままの要塞の姿は幻想的、必見です。ゆっくりと時間をかけ見学した後はぜひ1泊して夜景を堪能、郷土料理とおいしいラングドック・ルッションのワインを頂き幸せに浸っていただきたいものですね。

□カルカッソンヌ観光局公式サイト
Office de Tourisme
15, boulevard Camille Pelletan
11890 Carcassonne Cédex 9
Tél :33.4.68.10.24.30
Fax :33.4.68.10.24.38
http://www.carcassonne-tourisme.com/
□ツーリストオフィス公式サイトにはアクセス、市内及び城内地図、ホテル等の情報が提供され、ダウンロードサービスも完備していますのでプリントして持ってゆきましょう。(フランス語、英語、スペイン語)
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます