フランス/フランスの観光・世界遺産

暗闇に浮かぶラスコー洞窟のリアルな壁画 わくわく洞窟探検

1万5000年前の野牛が馬がかもしかが、真っ暗な洞窟の壁に浮かび上がる!60年前のフランス南部の4人の少年と犬によって現在によみがえった旧石器人の世界を体験してみませんか?

執筆者:赤木 滋生

ラスコーの壁画イメージ 

今から約60年前、フランス南部の寒村に広がる石灰大地に多く見られる鍾乳洞の一つに、マルセル、ジャック、ジョルジュ、シモンの仲良し4人組が愛犬を従えランタンの乏しい光をたよりに探検へと地中深くもぐって行きました。

その小さな入り口にもかかわらず奥に進むに従って大きく広がり、二つに枝分かれしたさらに先、ふと頭上はるか上を照らしてみると、その壁に浮かび上がったのはリアルな動物たちの美しくも生々しい姿!少年たちは驚いて家に帰って報告、村は大騒ぎになりました。なんとそれが今から1万5千年以上もの昔にクロマニョン人によって描かれたあのラスコー洞窟の壁画だったのです。

昨年になってそれらの野牛やかもしか、馬、呪術師などは実は星座を表しているという説が有力になり話題が再燃しています。現在、この貴重な文化財は保存のため一般には公開されていませんが、200メートル離れた所に全く同じレイアウトで洞窟が掘られ、同じ顔料を使い同じ技法で、完全なレプリカが作られています。あの少年たちのわくわく洞窟探検を我々も同じように体験出来るようになっているわけです。

モンティニャック村

ラスコーの洞窟があるのはボルドーの東約120キロ離れたPERIGUEUXからさらに45キロ東にあるモンティニャックという小さな村にあります。電車で行くならTGVでおとなりのリモージュ経由の方が近いでしょう。パリのオーステルリッツ駅から4時間半ほどでPERIGUEUX。ここからはローカル線でBRIVE方面、LA BACHELLERIEまで約50分。あとはタクシーということになります。

車なら比較的簡単でA20を南下、BRIVEインターでN89を30キロ西に走ればモンティニャック(Montignac)村に着きます。パリからは約5~6時間ほどのドライブです。

営業は通年ですがハイシーズン(4月から10月)は無休、オフシーズンは月曜休館となっています。ガイドは英語又はフランス語で同行、入場券はモンティニャックのツーリストインフォメーションで買うことが出来ます。

サイト名:La Grotte de Lascaux
http://www.culture.fr/culture/arcnat/lascaux/fr/
(英語・フランス語)
真っ暗闇に丸く光るランプの明かり。そこに浮かび上がるリアルな動物たちの姿は・・英語をお望みなら左下のEnglishをクリック。試しにあなたもこのサイトで洞窟探検をお楽しみください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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