建設会社社長がのぞき目的で入った女子トイレから逃走して、利用者の女性に捕まったお粗末な事件。代償は県の1ヵ月指名停止処分。男の罪は何になるのでしょうか?

女子トイレに男!

女子トイレに男が!
女子トイレに男が!
平成19年1月31日(水)午後7時40分ごろ、鳥取県内の量販店の女子トイレで、個室の下のすき間から男がのぞいていたのを女性の利用者が発見しました。見つかったことに気づいた男は、その場から徒歩で逃走。しかし、この女性利用者が追いかけて男を捕まえました。

詳細は不明ですが、女性がすぐに追いかけたところから、利用前に男に気づいたのではないでしょうか。女子トイレに男がいて驚いたという女性はけっこういるように思われます。(ガイドは、女子トイレ前で「あれー、こっちは女性用だったんだ」と言いながら、女子トイレから出てきた男に遭遇したことがあります)。

男の言い訳

捕まったのは建設会社社長(53歳)の男で、当初は、「男性用トイレが満室だったから」と弁解していました。しかし、だからと言って女性用トイレに入っていいというわけもなく、そんな言い訳が通用するはずはありません。

男は女子トイレに入っていたことは認めたわけですし、仮に入ってはいなかったと言いたくても、男が女子トイレに入っていたことは靴の跡や、逃げるため(とおそらく入る際にも)にトイレのドアを開けたときの指紋や掌紋が、ドアの内側(もちろん外側にも)残っていたでしょうから、逃げ切ることはできなかったでしょう。

男の容疑の罪名

結局、この男は「のぞき目的の住居侵入容疑」で逮捕されました。

■刑法第12章 住居を侵す罪
 第130条(住居侵入等)
正当な理由がないのに、人の住居もしくは人の看守する邸宅、建造物もしくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

「のぞき」行為そのものは?

そこで気になるのが、「のぞきをしたんだから、他の罪があるのでは?」という点です。「のぞき」は、軽犯罪法で処罰されます。

■軽犯罪法行為
 第一条 23 【窃視の罪】
正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所でをひそかにのぞき見た者。

該当する者は、これを拘留または科料に処する。

となっています。
次ページでは、なぜ「のぞき」をしたのに「住居侵入」の容疑だけになるのか解説します。