イギリスでは、インターネット上の児童ポルノ摘発を目的とした過去最大規模の捜査オペレーション・オァ Operation Ore (英語) (オァ作戦)が行われている。

この捜査により、アメリカの児童ポルノのインターネット有料サイトにアクセス、身元を通報されたイギリス国内の約7,000人の容疑者のひとりとして、イギリスのロックグループ「ザ・フー」の元リーダーでギタリストのピート・タウンゼント(英語)が、2003年1月13日に、「児童ポルノ違反容疑」で逮捕され、釈放された。

ロンドン警視庁(英語)(スコットランドヤードとしても知られる)は13日、ロンドン南西リッチモンドの高級マンションにあるタウンゼントの自宅を捜索した上で、わいせつ画像所持だけでなく作成や流通などの容疑もあるとしている。

タウンゼントは自宅のパソコンからアメリカの有料児童ポルノサイトに3、4回接続し、クレジットカード払いで閲覧したことを認めた。しかし、ダウンロードはしていないという。警察では5台のパソコンを押収して、ハードディスクに残る閲覧記録を分析している。

英国では16歳以下の児童虐待映像などの所持の場合、最長で5年の実刑となる。

(日本の場合はこちらでチェック)


タウンゼントは「自分も小さい頃、性的虐待を受けており、自分の伝記を書くために児童ポルノと児童への性的虐待について調べることが必要だったため、アクセスした」
「I am not a pedophile 自分は小児性愛者ではない」と言っている。

ペドファイル [pedophile] 小児性愛者
ペドフィリア [pedophilia] 幼児を性的欲求の対象とする性的倒錯。小児性愛。 異常性欲のひとつ。


母親のベティ・タウンゼントは、息子が幼少の頃に性的虐待を受けていたことは知らなかったというが、この点は、普通、親には言いにくい、言えない被害であるので知らなかったのはなんら不思議ではない。母親は「息子を支援する」と声明を出した。

6,500人の不法にアクセスしたイギリス人の容疑者がいて、中には50人の警察官(防犯メールマガジンでもふれていた、昨年8月の2少女殺害事件(英語)で捜査に当たった2人の警察官も含む)もいたほか、教師、民生委員、治安判事、なども名前が挙がっている。

弁護士によるとタウンゼントは、13日夜に事情聴取を受けたが、起訴はされていないという。1月中に警察に再出頭する見通しである。

今月末にタウンゼントが再出頭してからの成り行きが気になるところだが、容疑者が7,000人いても、取り上げられるのはピート・タウンゼントのような有名人である。他にもかつての「ベイシティローラーズ」(古ッ!)のマネージャーだった男性や、イギリスでの有名テレビ番組司会者などが逮捕されている。

有名人は有名であるがゆえに、不祥事を起こしたときには叩かれる。が、影響力という点ではいい意味での効果もあるのだし、いいときには騒いでもらって、困ったときには黙っていて、などと都合のいいことはいえない。

しかし、マスコミが取り上げることによって、社会の関心も高まるので、この捜査は大きな効果をもたらしたといえるだろう。児童虐待が世界的な問題であるということだ。

イギリスの約2倍の人口の日本でこのような捜査は今のところ考えられないが、もし実施された場合、容疑者がどれくらい出て、どのような有名人が出てくるだろうか。単純に2倍とはならないだろうし、それよりも少ないとも言い切れないような現状なのではないか。