盗撮・盗聴の対策/盗聴・盗撮を防ぐ

盗撮ショック!不安な個室

狭い個室であるトイレが狙われた…許し難い卑劣で悪質な行動は、どんな人物によるものだったか? 女性にとって警戒怠るべからずの場所。盗撮被害を受けないコツは?

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

これまでに、「盗撮カメラ 女子高生が発見」(2001年1月5日)「盗撮されたかも?しれない女たち」(2001年11月21日)という記事で、“盗撮”について書いてきましたが、最近はデジタルカメラやカメラ付き携帯電話の急速な普及で、“盗撮”がますます身近になってきています。


Illustration by Yukiko Saeki(c)Yukiko Saeki



盗撮事件A

2003年(平成15年)6月2日夕方、K県T市内のあるスーパーマーケット内の男女共用トイレで、女性従業員が個室内にいるとき、個室のドアと床のすき間からデジタルカメラが差し込まれているのに気がついた。

驚いた従業員がトイレを飛び出し追及しようとしたところ、男は従業員らを振り切って、駐車してあった自分の車で逃走。しかし、従業員らが“車のナンバー”を覚えており、さらに男の人相などから容疑者を割り出した。

調べに対して、男は「現場にはいたが、撮影はしていない」と容疑を否認していた。しかし、自宅から押収された約七十点に及ぶ雑誌やビデオなどのうち、盗撮したと見られるビデオが含まれていたことから、余罪を追及された。

この男は、約十年ほど前から、ビデオカメラを使って女性の下着を撮影するようになり、平成8年頃から100回以上にわたり通勤電車内や商店街等でビデオカメラを用いて女性の下着を撮影。平成15年2月頃からは、インターネットでデジタルカメラによる盗撮の方法が紹介されているのを知り、スーパーマーケットやレンタルビデオ店内のトイレで女性の姿態をデジタルカメラで撮影していた。

盗撮事件B

2000年(平成12年)9月7日午後、都内の某・超有名国立大学の女子トイレ小型カメラを設置して、盗撮した男が逮捕された。

女子トイレに侵入し、盗撮用のカード型ビデオカメラ(縦5センチ、横8センチ、厚さ7ミリ)を個室天井に取り付け、隠し撮りをした疑い。男はトイレ近くに隠れ、無線受信機と携帯用ビデオデッキを使ってカメラを操作していた。

職員らがカメラに気づいたため、男は撮影済みの8ミリテープ2本やビデオデッキ、乗ってきたバイクを残したまま逃走。警察は“バイクのナンバー”などから、男を突き止めた。ビデオには数人の女性が写っていた。

この男は、同年4月にも、都内の私立大学の女子トイレにカメラを持ちこんだところ、建造物侵入容疑で現行犯逮捕され、執行猶予付きの判決を受けていたことを含めて3回逮捕歴があった。

二つの事件の共通点を次ページで。



→二つの事件の共通点/窃視症
→→取り締まる法律・条例
→→→トイレ利用時の注意点/あなたの一票
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