こたつ周りのしつらいと愉しみ
ここで、こたつ生活のメリットとデメリットを実生活に即して、簡単にまとめてみたいと思います。→冷え性に最適。健康にも良し。
・足とお尻が温かいと、室内の気温が気にならない。
→エアコンやファンヒーターの稼動を抑えられる。
・誰かがこたつにいると、寄って行きたくなる吸引力を発する。
→家族団らんを容易に形作りやすい。
・一度入ると、去り難い。
→家族団らんが長引き、家族間のコミュニケーションの濃度が高くなりやすい。
→まめな洗濯が手間。
・こたつで生活する時間が長ければ長いほど、こたつ周辺にゴミが溜まりやすい。
→大物のみならず、おせんべいのたべかすや、ミカンの皮の破片など、乾ききったものを誤って踏むと痛い。そこそこ頻回の掃除機そうじが求められ、手間。
・「強」か「弱」かの体感の好みの違いで、家族間の軋轢が生まれやすい。
→「電気代」のことを言われるとつらいが、冷え性は「弱」では物足りない。
・一度入ると、去り難い。
→必要な家事や仕事が滞り、また、そのまま転寝してしまうことによって風邪を引くリスクが高まる。
こたつ周りのインテリアは好みに応じて。ファブリックに無地を選ぶと、存在を主張しないこたつになる。 |
私たちの生活に密着した位置に長く存在していたこたつ。しかし、かく、こたつにはどうにも泥臭いというか、ださいというか、もっさいというか、いわゆる「スタイリッシュな」「洗練された」暮らしにはそぐわないような……ヒルズ族でこたつ愛用者なんかいないんだろうな……等などの先入観・イメージが付きまとっていて、それはこの21世紀、2006年において尚根づよいように感じています。インテリア誌にある「おしゃれこたつ」特集など眺めても、どうもその「だささ・もささ」イメージは払拭し切れません。
つまり、
●こたつすてきインテリアと簡単お掃除の両立
が、快適なこたつライフを送るため、いま必要不可欠なファクターといえるでしょう。そこでフニワラさんが3年ぶりにこたつライフを再導入するうえで、己に課したポイントを、参考までに記しておきたいと思います。
……それでなくても、見た目、邪魔感の強いこたつ&こたつ布団ですから、できるだけ主張しないものを選ぶと良いでしょう。ちなみにフニワラ宅では「無地のもの」は「MUJIのもの」を購入しました。しゃれではありません。うそです。しゃれでした。ごめんなさい。
・こたつ布団の上掛けには、流行りの「木綿ワッフル地」や「生成りのリネン」などを合わせると、なんとなくすごくおしゃれな感じがするのでおすすめ!
……「猫も杓子もリネンか!」というお叱りの声も聞こえてきそうですが、こういうものにこそ流行りものを併せるのがいいさじ加減なのでは? と思ったりします。いかがでしょう? また、「こたつ専用グッズ」ではないので、季節が変わっても多様に使える点など、エコでは?
・「こたつ敷き布団」は敢えて購入せず、「置き畳」や、3シーズン利用可能なしっかりしたラグを利用しましょう!
……これは好みや価値観にもよりますが、シーズンオフに収納がかさばるようなものはできるだけ少なくしておくと、寒くなくなってから(梅雨の頃)のストレスが少なく済むと思います。とはいえ、底冷えのするフローリング床に直接、こたつを置くなど論外!であるならば 断熱性が高く、廉価な「置き畳」(一見、スタイリッシュな琉球畳のよう!)が扱いも簡単でおすすめです。
……食べかす、こぼした液体等、まめに拭き取ることで、こたつ周りの汚染を減らすことが出来ます。
・こたつ布団、こたつ布団の上掛けなどは、あまり何重にもしないようにしましょう!
……何重にも重ねると保温性は高まりますが、そうじの時、重くて布団をはぐだけで一仕事に。しかしここの部分のケアを怠ると「異臭」「ダニ発生」等の原因になってしまいます。できれば、できるだけ、軽やかに…。
・粘着シート等のお掃除用具を常備しておきましょう!
……「コロコロ」シートのような、髪の毛やホコリをくっつけて取ってくれる手軽な掃除用具をこたつ周りに常に置いておき、気づいた端からコロコロ取っていくことで、掃除機そうじの頻度が低くても、快適な状態を維持できます。
……いかがでしょうか? こたつ生活、やっぱり、ちょっといいカモ~? と思われましたか?
すでに2月も半ば過ぎ。これから、「来期から使うこたつセレクト」に最適なシーズンが到来します。
家具関係は、じっくり検討してから購入するのがもっとも間違いを少なくする方法だと思います。それぞれの家に合った、価値観にそぐった、「自分たちらしい」こたつ及び付帯のインテリアファブリックをどうか選んでいただきたいと願ってやみません!
ちなみにフニワラ家で愛用のこたつは実に十年選手でして、かつヒーターが壊れているという、だからこその、アンプラグド?なのです。
そして今まさに、こたつにて、「おニューこたつ」の商品を検討しているところ……。
そう、世のあらゆる家庭における「こたつライフ」が、幸せなものであることを祈りつつ……。
【参考文献】
「事物起源辞典 衣食住編」 朝倉治彦他 /東京堂出版