『魔窟』の定義……「突っ込んである場所」
いったい、住まいにおける『魔窟』とはどんな場所のことなのでしょうか? その定義は存外簡単です。ずばり、突っ込んである場所です。
そこは、一時しのぎの、思考停止した、無秩序な場所。「整理整頓」とは完全に無縁であり、「先送り」という言葉が統べる場所。きっとあなたにも思い当たる場所のひとつやふたつ、あるはずです。身近なところでは、冬のコートのポケットや、今もっている鞄のなかが「そうなっている」ことがまま、ありますよね。
こんなところが『魔窟』に……タンス、クローゼット、靴箱、押入れ、カラーボックス、冷蔵庫、物置、子ども部屋、仕事部屋(などなど)
具体的に言えば、このタイトルにあるようなあらゆる場所が『魔窟』になりえます。キャパシティを超えた洋服が「突っ込まれて」あるタンス、クローゼットの類。互い違いに挿してもうまく収まらない靴箱。布団が入らない押入れ。むしろ「本棚」ならいいけど奥行きがあるから始末に終えないカラーボックスに突っ込まれたあまたの雑誌や本。とりあえず何でも入れちゃうから行方不明→賞味期限切れを繰り返す冷蔵庫。「何か」がいそうで開けるのも厭わしい物置。わけのわからない子ども部屋。PCのみならず、脱ぎ捨てた服や古雑誌の山や生ゴミさえもが置かれている仕事部屋(だったはずの部屋)…
ある意味、どこが『魔窟』化しやすいか?という問題はその人らしさを表現してもいるハズです。そう、表現してはいるのですが、いかんせん、しかし、美しくない。見苦しい。だから問題であるわけです。
実際のところ、あまり欲張っても成果が現れにくくなりますので、複数の『魔窟』が見つかったとしても一番スゴイところ以外は別の時期に手をつけることにしましょう。大事なのは、年明けに感じるより強い「爽快感」。いちばんこの快感を得られやすい箇所を重点的に「つぶす」ようにします。
『魔窟』つぶしに必携のアイテムはこれ!
さて、御託はこの辺にして実践に移ります! ともすると頓挫しかねない『魔窟』つぶし作業、ぜひ用意していただきたいアイテム(?)が幾つかありますので、早めに準備しましょう!・デジカメ(携帯電話についているものでも可)
要は、「使用前・使用後」「掃除前・掃除後」の記録をきちんと取っておきましょう、ということです。汚かったときの様子を残すことで、掃除後のおのれの達成感や満足感を高めることができます。
・45リットルゴミ袋(10~50枚入り)
もしもの時を考慮し、二重にしてゴミ処理にあたります。要は倍使うということで、枚数を要しますのでたくさん用意して置くようにしましょう。分別は間違いの無いようにしっかり行いましょう。
・クチの悪い第三者(身内、他人を問わず)
自己弁護の意識の強い人にとって、実は『魔窟』を見つけ出す(直視する)のは難しいもの。けれどそれでは状況は決して改善しません。勇気を出して、ズケズケものを言ってくれる第三者を呼び、ずばり『魔窟』たる場所を指摘してもらいましょう。腹は立つでしょうが、掃除に対するモチベーションは確実にアップします。
まぁ、理想を言えばクチだけではなく手も動かしてくれるお掃除要員であって欲しいものですが…。