皆がカラスの行水レベルであれば、お風呂ってそんなに汚れないのかもしれませんね。 |
法則6 入浴目的以外の使用をする浴室ほど汚い
布おむつを赤ちゃんに使っているおうちでは、浴室で下洗いしてから洗濯機へ、というパターンが多いように見受けられます。また、外水道のないおうちで、子どもの上履きや泥汚れの運動靴など洗うとしたら、台所や洗面所では洗えないので浴室で、とならざるを得ないでしょう。ペットの入浴も、人間と同じお風呂ですることになります。このように通常の使用方法以外の使い方をする浴室は、大変汚れやすく、不衛生になりやすいので要注意! おむつや靴を洗う浴室の床からは、大腸菌やブドウ球菌、緑膿菌などオドロオドロしい細菌が検出されています。このように入浴以外の使用をする浴室の床は、できれば2日に1度は洗剤でよく洗うようにしたいものです。法則7 汚れは下に、下にたまる
壁に付いた石けんや垢の汚れは飛び散った水滴や湿気によって下に、下にと垂れてきます。浴室内で一番カビが生えやすいのは「壁と床の継ぎ目」。次に「壁と壁の継ぎ目」「壁」「天井」という順番でどんどん上に上がっていくという寸法です。タイル壁の浴室の場合など、よく「タイルの目地に付いたカビが気になる」と言われますが、壁の目地がカビている頃には床と壁の継ぎ目は真っ黒でしょう。手入れをする時間がどうしても取れない、という場合には、最低限床と、床と壁の継ぎ目だけはよく洗うように心がけます。
法則8 水をかけてもカビは生える
よく、浴室のカビ防止のために入浴後「浴室全体に水シャワーをかけましょう」といわれますが、水をかけてもカビは予防できません。だいたいカビは水を好みますし、梅雨~夏は放っておいても気温が高くなり「温度を下げてカビ防止」という考え方はナンセンスです。むしろ、毎日水をかけるくらいなら週に1度だけ、洗剤を使って念入りに浴室全体掃除をしたほうがカビは生えません。入浴後バスタオルで浴室内の水滴を拭き取る、という方法は効果があります。ただ、濡れたバスタオルを次の日まで洗わずに置いておくと、必ずゾウキン臭くなりますので、注意が必要です(余談ですが、バスマットの衛生にも注意したいものです。黒カビが入り込んでしまっているバスマットを、愛用していませんか? バスマットも定期的に洗濯し、しっかり乾燥させしましょう)。
法則9 「風呂ふた」が浴室の美醜を左右する(ふたをとるか、浴室全体をとるか)
浴室内のカビ問題で、クローズアップされることの多い「風呂ふた」。とくにシャッター式の風呂ふたのジョイント部にしみ込むように生えた黒カビの始末に悩む人が多いように見受けられます。また、最近多い組み合わせ式の風呂ふた(2、3枚の板状の風呂ふた)の、縁のエラストマー樹脂は一度カビが入り込んでしまうとどうやっても取れないということになりがちです。ふたは湯温を保ち、湯からあがる湿気を浴室全体に散らさないなどの役割を持ちますが、ふたの使用頻度が高ければ高いほど、ふたに汚れが溜まりカビが生える可能性もまた高くなります。入浴方法をくふうすることによって、「風呂ふた」を使わずに済ませることも可能です。しかし「風呂ふた」を使わないことで浴室全体が湿気てカビ易くなることにもなります。「どちらをとるか」考えどころです。法則10 浴室掃除頻度はできるだけ高く 頻度が高いほど美しさは保たれる
理想の浴室ケアは、毎日! 浴槽のみならず、床、壁、風呂イスや洗面器、風呂ふた、居並ぶグッズやオモチャ、排水溝まできっちり掃除すること……でもそんなこと、やってらんない! という人(当たり前ですよ)は、「我が家の浴室では、どの部分が一番汚いか、汚れやすいのか」をしっかり把握し、できるだけその部分の掃除頻度を上げて対応することです。
また法則には書きませんでしたが、浴室内のあらゆる汚れの吹き溜まりとなる「排水溝」は、梅雨~夏、たいへん不衛生になりますので、心して1週間に1度程度は中を覗き、古歯ブラシでこするなどしてヌルつきや毛髪などを取り除くようにしてください。どうしても触るのがイヤ! であるならば一度、浴室掃除の外注を試してみてはいかがでしょうか。排水溝のみならず、その後の浴室掃除が格段にラクになります。
変な臭いも、見苦しい汚れも残っていない爽やかな浴室で、一日の終わりをゆったり過ごす…ムダ毛処理も完璧よ…!
というあなた!
次回【7月】はムダ毛同様「目障り!」でならない住まいの不要物処理のテクニック及びメンタル面でのケア(言い訳?)をお話したいと思います。夏休み前に家をきれいにすれば、旅行に何て行かなくてもきっと幸せ!?
●参考資料:「家庭における細菌分布と生活者の意識・行動からみた衛生対策」(花王生活文化研究所)