夏の暑さ。主原因は太陽、「日光」です。
その光のうち、暑さの原因になるのは「赤外線」。日焼けのもとになる紫外線の害も大きな夏ですが、いずれにせよ余計な「日光」をいかに窓から部屋の中に入れず、壁にも当てずに済ますかというのが、この暑さ対策の主軸になってきます。
昔ながらの住まいでは「庇(ひさし)」が大きな役割を果たしていました。最近でも、マンションなど奥行2メートルほどのバルコニーが設置されているケースが増え、太陽高度も高い夏場も案外「南からの日差し」は避けることができています。
しかし「西からの日差し」は、「真横から」も来てしまうのでちょっとした「庇」では役に立ちません。
ここで利用したいのが、昔ながらの知恵「よしず」です。「たてず」「たてすだれ」とも呼ばれ、簡単に言うなら「すだれ」のとても大きなもの。
これを西側の壁に立てかけることで、日の当たる壁全体を覆い、壁や窓からの熱を妨げることができます。風は通るので、窓のある場合も通風OK。窓の内側からの見た目も、なかなか風流で涼しげです。
価格は6尺サイズ(約180センチ×180センチ)で1000円前後からと手軽。かつ、自然素材なので、汚れ使い切って朽ち廃棄となっても、環境負荷が少ない点も魅力です。
「すだれ」も手軽でよいです。が、サイズの点で窓のみを覆うしかできないため、威力の面でよしずほどのインパクトは期待できないかもしれません。使用するポイントは「窓の外」に吊り下げること。窓自体が熱を帯びるのを妨げてくれます。
◆第二のコツ。「輻射熱を減らす! ベランダガーデニングの勧め!」
冬場ぽかぽかと身体を温める「ひなたぼっこ」。この太陽の輻射熱が、夏は憎くなるのですから困りますね。
西日でたっぷり降り注ぐ太陽光。マンションのバルコニーや戸建のベランダ、テラスを「あつあつ」にしてしまうその輻射熱が、夜になっても私たちを悩ませる原因になっていそうです。
ここで取り入れたい「ガーデニング」。緑の力を借りてみましょう。特に土の上に直に建っている一戸建てなら、アサガオ、ひょうたん、ヘチマなど昔ながらのつる植物や、アイビーなどの蔦を、西日の当たる壁や窓の前に這わせる「壁面緑化」が有効。植物たちは猛烈な夏の日差しを栄養に、すくすく育ってくれるでしょう。キウイ棚などもお勧め。秋には美味しい実の収穫もできて一石二鳥です。
マンションの場合、乾燥や葉やけが怖くてなかなか食指が伸びないという人も多いでしょうが、葉っぱの小さいローズマリーや、葉の硬いオリーブ、多肉植物などは過酷な環境でもたくましく育ってくれるのでびっくりします。けいとう、サルビア、マリーゴールドなどの花を咲かせる植物も存外丈夫。ただしエアコン室外機の前には置かない。これは基本です。またマンションでは緊急避難路をふさがない、ゴミや土を近隣にばらまかないなどのマナーを守ることも、忘れずに。