◆もしシックハウス症候群だったら?
『シックハウス症候群』という病気の認知度が低かった時代には、患者の方は大分苦労をされたようです。医療機関でもそのような認識をしてくれず、室内環境の改善をしないままに自律神経失調症に対する投薬などされ、苦しい思いをし続けたという体験を聞くこともあります。
現在、『シックハウス症候群』という言葉は一般的になりました。しかしいまだ治療の場においてはなかなかスムーズに診断されるものではないようです。でもこのような場合の説明に「ホルムアルデヒド・チェック」等は、有効に働くかもしれません。
もし『シックハウス症候群』である場合、治療と同時に住まいの室内環境の改善を早急になす必要があります。既に空気汚染はなされているわけですから、できるだけ早く有害な揮発成分を出し切ってしまわなければならないのです。
『建材などから揮発する化学物質は気温が上がるに連れ増えることから編み出された、「ベイクアウト」という方法がありますが、『シックハウス症候群』の患者が自ら行うには危険が大きく、できれば専門業者に任せたほうが無難です。
基本的な「換気」は何よりも先ず行うべきことでしょう。できれば24時間ノンストップで換気し続けることが大事です。化学物質の濃度が上がりやすいクローゼットや押入れといった、換気しづらい場所にも、空気を送るようなくふうも大事です。「24時間換気システム」を備えた住まいなどは、シックハウス対策に力を入れているといえます。
『シックハウス症候群』は、空気汚染された部屋から離れれば症状が改善されるレベルの病気ですが、あらゆる化学物質に反応し、普通の日常生活を送り難くなる『化学物質過敏症』へと悪化する恐れがあります。
「アレレ、体調が、変」という身体の発する信号。無視せず、しっかり見極めることが肝要です。
健康で幸せな毎日を送れてこその「住まい」なのですから。
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