家庭でみられるハエの多くはイエバエと呼ばれているもので、体長にして4ミリから8ミリ。真冬以外の季節、ほぼまんべんなく見られ、分布も全世界に広がっています。
ゴミの周辺をよく飛んでいるのがこのイエバエ類です。塵芥のほか堆肥など植物性のゴミをよく好みます。
成虫の寿命は2ヶ月ほど。世代交代が極めて早いため、殺虫剤への抵抗性が高く、駆除は難しくなっています。
また、ペットの糞などによく集っているのが、金属っぽい外見で一般にキンバエと呼ばれているクロバエ類です。動物性のゴミを好み、人糞や蓄糞、腐った肉などから発生するのです。
またひときわ大きなハエとして目に付くのがニクバエの仲間です。目玉が目立ち、ちょっと緑がかった身体をしています。最近はほとんど見なくなりましたが、肥溜めなどにいっぱいいるウジはこのハエによるものです。ニクバエはメスの体内で卵を孵化させるため、突然食べ物の上にウジを産まれてしまいビックリなんてこともあります。動物の死体や人糞を好みます。
●ハエのやっつけ方
ハエが家の中にいるとものすごく不愉快ですよね。ブンブンうるさいし(まさに“うるさい”とは“五月蝿い”と書きます)、食べ物の上に集られたらと思うと、なんとかして早く殺してやろうと考えてしまいます。
でもちょっと待って! ハエがいる、ということは、家の近く(または家の中)にハエにとって居心地の良い環境が用意されているということを意味しています。
台所の生ゴミ、ゴミ袋のくちはちゃんと閉じてありますか?
流しの三角コーナーや、排水口、汚れたままじゃありませんか?
ペットのウンチはちゃんと片付けてありますか?
まずは環境からチェック! その後、当座の衛生を脅かす敵との戦いに移りましょう。
おすすめ方法>>>
昔なつかしハエ捕り紙
ベタベタヌルヌルのハエ捕り紙。近年めっきり見かけなくなりましたが、最近では健康面・環境面から見直されてきています。
クラフト紙に粘着性樹脂を塗ったリボン状のハエ捕り紙。天井から吊るし、飛んでいるいまいましいハエをピタッピタッとキャッチ! シンプルです。叩くのとは違って、潰れた内臓を見なくて済むのが素晴らしいですよね。
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