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LUMIX DMC-G1 レビュー(3ページ目)

マイクロフォーサーズ規格の第一弾となるLUMIX DMC-G1を触ってみた。その外観はごく小さなデジタル一眼レフのように見えるのだが……。

清水 博之

執筆者:清水 博之

デジタルカメラガイド

パナソニックらしい鮮やかな画質

右肩の押しやすいところにFILM MODE変更用のボタンがある。
フルオートで撮影した際の画質はいかにもパナソニック的な記憶色優先の鮮やかなものとなっている。
カラーの調整はカラー6種類、モノクロ3種類のフィルムモードが用意されており、比較的簡単に変更することができる。
フィルムモードはさらにそれぞれから微調整が可能となっており、自分好みのフィルムモードを作り出すこともでき、2種類まで登録できるようになっている。

色彩で思い出したが、ひとつ注意点がある。液晶ディスプレイ(EVF)で再生すると、かなり彩度が高く表示されてしまうのだ。
特に赤がかなり派手に表示される傾向があるようだ。
液晶ディスプレイで見ていたときには「うわ、派手な発色だなぁ……」と思っていた画像が、PCの画面で見たときはそうでもないということがいくつかあった。
DMC-G1の液晶ディスプレイは彩度の調整もできるので、PCと本体で同じ画像を映し出して調整するといいだろう。

キットレンズの撮り味はどんなもの?

キットレンズはライカブランドではなく、LUMIX Gレンズ。かなり小型である。
今回使用したレンズはキットレンズのLUMIX G Vario 14-45mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.で、28-90mm相当として使用することができる。パナソニック伝統の手ぶれ補正機構もしっかりと働いてくれる。
手ぶれ補正の効果は正式にはアナウンスされていないが、ざっと3段ていどの補正能力があるように思われる。
フォーサーズでいくつか使ったことのあるライカブランドのレンズと比べてしまうと、さすがに見劣りはするものの、低価格なキットレンズであるわりにはかなりの描写力があるように感じた。

現在、マイクロフォーサーズ専用のレンズはキットレンズの2本のみ。しかし、パナソニックからは3本のロードマップが発表されているし、おそらくはオリンパスからも発表されるであろう。
特にパンケーキレンズである20mm/F1.7は、この小型のボディにベストフィットとなるはずだ。
また、アダプターを介することでこれまでのフォーサーズレンズを使用することも可能であり、そういう意味ではすでに数十本のレンズラインナップが揃っている新規格であるという言い方もできる。

動体撮影にはやや不安が……

左肩のダイアルはAFモード切替用。レバー式と違って動きにくいので好印象だ。
オートフォーカスがコントラストAFのみになっているためか、コンティニュアスAFが弱いように感じた。
動くもの、特にこちらに向かってくるようなものの場合、オートフォーカスがやや遅れ気味な傾向があるようだ。
それでもコントラストAFのみとしては考えられないほどに高速なオートフォーカスを実現している。静物中心であればなんの問題もない。一般的な位相差検出オートフォーカスを搭載したものよりも高速なほどだ。
フルタイムライブビューを活かした顔認識AF、さらにフォーカスを合わせた被写体を自動的に追尾する追尾AFも搭載している。
このあたりもコンパクトスタイルのデジカメからのステップアップを容易にしてくれている機能である。

LUMIX DMC-G1はかなり丁寧に作りこまれてきた印象のある『デジタル一眼』となっている。
これまで多くのエントリークラスのデジタル一眼レフが「コンパクトスタイルのデジタルカメラユーザーの受け入れ先」を目指してきたが、その本命が現れたといってもいいだろう。
LUMIX DMC-G1 実写画像&スペック
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