さらに進化した顔認識機能
さて、肝心の撮影機能を見てみよう。これがまたそつない出来となっている。顔認識をはじめとした流行の機能はほぼ揃えている。さらに手ぶれ補正機構が導入されたことで、万人に勧めうるデジタルカメラになっている。
特に顔認識はこれまでの顔優先AF、顔優先AEだけではなく、ホワイトバランスを顔に合わせる顔優先WBまで搭載されているのだ。
今回の試用では蛍光灯と白熱灯のミックス光下でもまともな顔色をキープできた。
さらには画面内に複数の顔があったとき(35人まで認識できる)に、優先してフォーカスなどをあわせる顔を選択できる顔セレクト機能まである。
通常の顔認識と同様に認識選択した顔が画面内にあるかぎり、延々と追尾し続ける。ただし、完全に背を向けてしまうなどして顔の認識ができなくなった場合は別だ。
ただ、この顔選択機能はイージーダイレクトに割り当てられる機能のひとつで、筆者はやや使いにくさを感じた。
このボタンに割り当てられる他の機能として、露出補正があったためだ。
▲イージーダイレクトボタンに割り当てられるのは顔選択のほか全11種。 |
それ以外、顔認識機能において大きな不満はなかった。
顔認識の精度、追随の速度なども申し分ないレベル。
キヤノン製品で顔認識機能が搭載されたのはDIGIC IIIが採用されてからと、決して早いものではなかったがその完成度はかなり高いものとなっている。
▲AFフレームはデフォルトで「顔優先」になっている。自信の現れだろう。 |
また、これは顔認識にかぎった機能ではないのだが、ピントのあった場所を撮影時、および再生時に拡大して見ることができる「ピント位置拡大表示」機能が便利だ。
顔認識時以外ではマクロ撮影などピントの位置が重要になってくる撮影において、かなり有用な機能である。
この機能も再生時に時間がかかってしまうようでは意味がないのだが、スパっとピントのあっっている場所が拡大される。デジタル一眼レフの再生時にもこの機能があったらいいのになぁと思わされたほど、便利な機能であった。
高速で思い出したが、起動速度やオートフォーカスなどもやはり高速の一言だ。
特に起動速度はかなり速い。レンズが繰り出される様子をはじめて見たときは、まるで早送りのビデオを見ているかのような感覚に陥ったほどだ。
もうひとつ、IXY DIGITAL 20 ISの売りとされている機能にモーションキャッチテクノロジーという機能があるのだが……。
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