●IXY DIGITALがついにコンパクトフラッシュを捨てた?
デジタルカメラのユーザー層に女性層というものを引き込んだIXY DIGITALが大幅リニューアル。
これまでの資産を捨てて、SDカードと小型バッテリーを採用。しかし、外見は同系統 のまま。サイズもさほど変わっていない……。
それでは中身はどうなっているだろうか?
●ちょっと期待はずれの外観?
「あんまり……小さくなってないな」
あれだけコンパクトフラッシュ採用にこだわっていたキヤノンが、ついにSDカードを導入したということで相当に小さくなっているだろうという先入観があったせいか、ちょっと期待はずれの大きさだった。
いままでコンパクトフラッシュを使ってきたIXY DIGITALユーザーは、これまでの資産(というのは大げさかもしれないが)を捨てなくてはならない。さらにはバッテリーも小型化されており、こちらも流用できない。そこまでしたのに……というのが本音だ。
IXY DIGITAL320と比較すると幅で2ミリ、高さで1ミリ、奥行きで2.8ミリというレベルで小さくなってはいる。さらに重量も最軽量となり、25グラム軽くなっている……が、実際のところさほど変わってないというのが印象だ。
印象というか……実際にさほど変わっていない。実質的には小型化されていないといってもいいだろう。
ただし、これは初代のIXY DIGITALの時点で充分に小さいものであったことを考慮すべきだ。
また、カメラをはじめとした機械には気持ちよく操作のできる限界の大きさというものもあるので、これ以上の小型化はあまり意味がないのではないかと思われる。
また、バッテリーも小型化されてはいるが、撮影枚数はむしろ向上しているので心配は要らない。
それにしても、少しばかりがっかりしたのは紛れもない事実なのだが。
●イマドキ2倍ズーム?
がっかりしたのは外観だけではない。 2年前の初代IXY DIGITALから30まで続くシリーズは、基本的に光学2倍ズームを搭載している(300/aや400といった例外はあるが)。本機も同様に光学2倍ズームだ。
初代IXY DIGITALが出た当初であればともかく、いまとなってはこのサイズでも3倍ズーム搭載が標準だ。
Optio S、EXILIM ZOOMなど、IXY DIGITAL対抗と見られるサイズのデジタルカメラはいずれも3倍ズームを搭載している。価格帯もIXY DIGITAL30とほぼ同じクラスだ。
やはり、これらのデジカメよりも後発な分、同等以上のスペックが欲しかったところだ。
写真を見てのとおり、IXY DIGITAL30とEXILIM ZOOMはほぼ同じ大きさだ。やはり、3倍ズームであるか否かは大きな違いといわざるを得ない。
さて、外見とスペックに関しては苦言ばかりであったが、実際の使い勝手はどうなのか? 次ページ以降で見ていくとしよう。
(Page2へ)
・あまり小さくなっていない?
・使い勝手は非常に良好
・IXY DIGITAL 30 実写画像&スペック
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