・ベストセラーFinePix F401の後継機
青いLEDが高級感を漂わせていたFinePix F401。去年のベストセラーのひとつに数えられるだろう。このFinePix F410は、その後継機だ。
新開発の第4世代スーパーCCDハニカムIV HRを搭載し、有効画素は210万画素から310万画素になり、それにともない最大記録解像度は一気に600万画素になっている。
その他にはメモリーカードがスマートメディアからxDピクチャーカードに変更されてることが、大きな変更点として挙げられる。つまり、後継機ではあるがメモリーカードの転用は利かないので注意が必要だ。
逆にF401からの外見的な変化はほとんどない。それだけスナップショット用のデジタルカメラとしては完成されていたということができるだろう。F401の特徴であった青いLEDもそのままだ。
レンズも同様に38-114mm相当の光学3倍ズームレンズを搭載している。
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筆者の手はけっこう大きめで、小型のデジタルカメラは慣れるまで持て余すことがあるのだが、F410はすんなりと手に収まった。
メニュー画面のインターフェイスも極めてシンプルなものとなっており、ターゲットとしているユーザー層が初心者やスナップショット中心のユーザーであることがわかる。
撮影している間に操作方法に迷うということがまったくなかった。ただ、シンプルな分、いろいろな変更を行なおうとするとかえって手間がかかることはあるので、そのつもりで。
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・すんなりと写真の撮れる心地よさ
スイッチを入れてから、撮影できるようになるまで実測時間で3秒弱。これはいまどきのデジタルカメラとしては、さほど速いとは言いがたい成績だ。同じ沈胴式の3倍ズームレンズを持つデジカメでも、1秒少々で起動するものもある。
ただ、F410を使っていて起動時間が遅いと感じることはあまりなかった。
それはグリップ部分にあるスイッチをスライドさせる作業が、取り出すのと同時に行なえるためだ。
通常のデジタルカメラの場合、スイッチを入れるという作業には「荷物の中から取り出して>手にとって>スイッチを入れる」という3ステップが必要となる。
F410の場合は、取り出している途中にスイッチを入れることが可能なのだ。
完全に1ステップ分を短縮とまではいかないものの、このスイッチ操作に慣れてくれば、構えた段階ではすでに撮影可能な状態になっているのだ。
撮影している最中も、フルオートの設定でなんの問題もなく撮ることができた。ただ、撮影した画像をためておくバッファがないため、1枚撮影してからメモリーカードに記録されるまでの待ち時間がある。
連写モードもついてはいるが「シャッターボタンを押していると、0.3秒間隔で撮影できる」というものなので、筆者の求めているものとはちょっと違う。
ただ、間隔といっても3秒ほどなので、シャッターチャンスを逃すこともさほどないだろう。
・FinePixらしい鮮やかな画像が映えるが……
F410の画像の特徴として、いかにもFinePix的な鮮やかな発色が挙げられる。
特にフォトモードボタンで切り替えられる、高彩度のクロームモードでは、花などの色鮮やかなものを撮影するときに最適だ。
最初は気にしていなかった(正直なところ、存在に気がつかなかった)ものの、実際に使ってみたところ彩度があまりにも違うことに驚いたほどだ。
左がスタンダードモード、右がクロームモードで撮影した画像だ。オレンジの美しさがクロームモードで引き立っているのがわかってもらえるはずだ。
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FinePix F410レビュー
スナップデジカメとしてオススメ
実写画像&スペック