決心の時。その決め手は、大好きな日本との接点
静かな気持ちで考えてみて、ようやく結論が出ました。 |
しかし一方では、今の会社で成長のきっかけづくりに関わってきて、まさに花開こうとしていた時期だっただけに、その最も楽しい瞬間に立ち会って、仲間と喜びを共有し続けたいという気持ちも根強く残っていました。
最後には、どちらの会社が、日本の社会や文化と密接な結びつきがあるのかということが、決め手のひとつとなりました。日本への出張の頻度。日本の情報文化へ触れる機会。仲間意識が持てる同胞の存在。狭い島で呼吸困難に陥らないようにするために絶対に欠かせない要素ばかり。今の会社以上にそれらが手に入る場所はありません。
これ以上、結論を伸ばして両社に迷惑をかけるのは本意ではなく、結局、私はそのまま会社に残ることを決断しました。面接を受けた会社には、とても申し訳ないことをしたと思いながらも、彼らには強力な候補が残っていたので、その後のことはあまり気にしないですむとも思っていました。
それが正しかったことかどうかは、同じ人生をやり直してみない限り誰にも答えは出せないと思いますが、流れに身をまかせず、行動を起こして「選択」を見つけたからこそ、本当にほしいもの、本当にやりたいことが見えてきたのは事実。
少々わがままなやり方だったけれども、目的としたわけでもないのに、給与は予定よりも数割増し、肩書きは2段階アップという、嬉しいおまけもついてきました。アメリカらしい、そして小さな会社らしいドラマです。
1997年も終わりに近づいていました。大学を出てから12年して再び迎える卒業の瞬間に向けて、秒読みが始まりました。
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【関連情報】
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