方角や名称によく出てくる「マカイ」「マウカ」
日常会話の中で方角を聞いたり、場所の説明をしたりということはよくありますが、日本でも地方によって、その土地なりの方角の呼び方をするところがあるように、ハワイも実はそうなのです。海に囲まれたハワイは、小さな島であることもあってか、東西南北で場所の説明をすることはあまりないようです。その代わり、「海側」を意味するMakai(マカイ)、「山側」を意味するMauka(マウカ)が頻繁に使われます。アラモアナ・センターにあるフードコートは「マカイ・マーケット」と言いますが、これも、アラモアナの海側、海の近くにある、ということを意味してのものなのです。
街などの大きな範囲のことにも使われますが、もっと小さな、ビル単位、あるいは部屋単位でも使われる言葉です。アラモアナ・センターで言えば、真ん中に通路があって、その海側と山側にそれぞれ店がズラリとならんでおり、その向こうには駐車場が広がっています。こういう場合には、会話の中で「マカイサイドの駐車場にいるよ」とか、「シアーズ寄りのマウカ側の店」などのように使われるのです。
並んで建つツインタワーなどでも、その位置関係によって「マウカ・タワー」「マカイ・タワー」などという名前がつけられているところもあります。あふれる自然とともに暮らすハワイらしい習慣ですね。
どっちのトイレに入ればいいの? 「カネ」と「ワヒネ」
ホテルやショッピング・センターのトイレには、時折文字だけで「Kane」「Wahine」と書かれているだけの場所もあり、旅行の皆さんはこれで大丈夫なんだろうか?と心配になることもあります。普通は、万国共通の男女のアイコンや英語が添えてあるので、どちらが男性用か女性用かが一目瞭然かと思います。日常的には、フラの世界をのぞけば、男を示す「Kane(カネ)」はそれほど耳にすることはないのですが、女性の「Wahine(ワヒネ)」は、意外と使われています。たとえば学校に関する事柄でいえば、日本語の「女子」に相当する言葉と考えれば分かりやすいでしょう。「女子高校」が「ワヒネ・ハイスクール」、スポーツでは「ワヒネ・バレー」、「ワヒネ・トライアスロン」などのように、それぞれ女性のみの大会の呼称に使われます。
フラを通じて有名なハワイ語のひとつとなっているかと思いますが、子供は「Keiki(ケイキ)」と言い、女子と同じ理由で、頻繁に使われますので、覚えておきましょう。
※生活の中で使われる必須ハワイ語はまだまだありますので、これからも機会を見てご紹介してまいります。
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