航空券/航空券関連情報

NWA──太平洋の空のパイオニア(前編)(2ページ目)

ノースウエスト航空は今年、日本就航60周年を迎えました。日米間の掛け橋として、そして太平洋の空のパイオニアとして活躍を続ける同エアラインのこれまでの歩みを、前・後編の2回にわたって振り返ります。

執筆者:秋本 俊二

1926年10月に産声を上げ
航空郵便事業で運航開始


アメリカの老舗エアラインの1社であるノースウエスト航空は、1926年10月1日に産声を上げました。ミネアポリス・セントポール/シカゴ間で航空郵便輸送会社として運航を開始し、翌27年からは旅客便にも参入。ちなみにアメリカで「ノースウエスト・エアウェイズ」として創立以来、ずっと同一社名を守り続けているのはノースウエスト航空だけです。

その後、40年代に入ってネットワークを東へ大きく延長し、太平洋路線を積極的に開拓しました。また45年6月には、ミルウォーキーおよびデトロイト経由でのミネアポリス・セントポール/ニューヨーク線を就航。これによってノースウエスト航空は米国第4番目の大陸横断エアラインとなりました。同じ6月には、初の4発エンジン搭載ダグラスDC-4を保有機材に追加しています。

日本からアジア主要都市へも
以遠権を行使し路線を拡大


その後、47年に民間エアラインとして初めて日本への定期便就航を実現させたことは前述したとおり。これに加え、以遠権(アメリカから日本経由で他のアジア地域へ路線展開できる権利)を行使して日本からアジア主要都市へ幅広く路線を拡大してきたことも、同エアラインの大きな特徴でしょう。ノースウエスト航空が「太平洋の空のパイオニア」として日本のファンたちに親しまれて理由も、そこにあります。

1950年代に入ると、まず54年に4発エンジンのダグラスDC-6を導入し、翌55年には同社初のロッキードL-1049型“コンステレーション”の運航を開始しました。ファーストクラスの「インペリアル・サービス」を導入したのは57年。またその年には、乱気流回避のための乱気流予報システムを導入し、この分野の草分けとなります。それと同じ時期に導入したダグラスDC-7Cは、ノースウエスト航空で時速300マイル(約555キロ)を超える巡航速度が出せる初の旅客機となりました。


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