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「イラクの自由作戦」のシナリオ(2ページ目)

日本時間の20日午前にも始まるとみられる対イラク攻撃を、米軍は「イラクの自由作戦」と命名しました。これまでの新聞・テレビなどの報道から“開戦後”を緊急シミュレートとしてみると──。

執筆者:秋本 俊二

「ランドウォーリアー」と呼ばれるアメリカ地上軍の最新装備が最近のテレビ報道番組で紹介されていました。戦闘服や装備品などがすべてコンピュータ化され、たとえば銃には敵の体温を感知する小型サーモセンサーや赤外線カメラを搭載。暗闇に潜む敵の姿もサングラス型のディスプレイに映し出すことができる、まさにハイテク装備です。空爆後は、それらの装備をまとった地上部隊が続々とイラク領内に投入されます。

バグダッド制圧に向けた地上戦が始まると、上空からは電子情報偵察機J-STARSが地上部隊を支援することになるでしょう。J-STARSは、地上およそ5万平方メートルの範囲の情報を瞬時にデジタル化し、300キロ以上離れた場所を走る車をもとらえることができる。そこで得られた敵軍の配備状況などのデータが衛星を通じてリアルタイムで国防総省に送られ、自軍の地上部隊のオペレーションに威力を発揮します。

さて、アメリカ軍が展開するこうしたハイテク戦争は、はたしてどれくらいの期間で終結するのでしょうか。

軍事評論家の間では、米軍の一方的な攻撃で短期決着するとの見方が強いようです。しかし、イラク軍が実際にどう応戦するかについてはいまひとつ意見が一致していません。また“人間の盾”として日本を始め各国から多くの人がイラク入りしています。イラク側は重要施設に彼らを配置して米軍の攻撃を防御しようという思惑があるようですが、彼らを無視して計画どおりの攻撃が続けられるのかどうか。

いずれにしても、この戦争で数多くの一般市民が犠牲になるのは間違いありません。当サイトの〈あなたの一票 〉で以前、イラク攻撃の賛否をうかがったところ、「絶対に反対」が約6割に達しました。空を、飛行機を愛する者の一人として、開戦が秒読み段階に入ったいまもなお平和的解決を願わずにはいられません。
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