機長が左側のシートに、右側には副操縦士が着席して、出発を待つコクピット。搭乗前に機体の外部点検を終え、キャビンクルーには直前ブリーフィングでこの日のフライト状況を伝達しました。
「エンジン・スタート5分前です」
グランド(地上)の航空整備士からコクピットに、インターホンを通じて連絡が入ります。
客室の全ドアが「閉」になったことを、オーバーヘッドパネルの計器で確認。ほどなくコクピットに入ってきたキャビンクルーの一人から「キャビンOK」との報告を受け、出発準備が整いました。
■プッシュバック
飛行機が地上走行する際も、ギアを入れて車輪を回転させると思っている人がいます。しかし実は、車輪はただ空転しているだけ。飛行機が地上を走るときも動力として利用するのは、ジェットエンジンの推進力です。ジェットエンジンを少しだけパワーアップすると機体は動き始め、あとはほとんど最少出力だけで進んでいきます。
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