航空券/航空券関連情報

旅客機雑学集《其の2》(2ページ目)

「もっといろいろ教えてー」という要望に応えて、旅客機雑学集のパート2です。そもそも飛行機はなぜ飛べるのか──その素朴な疑問や、機長の食事のこと、業界裏話などを取り上げてみました。

執筆者:秋本 俊二

Q、パイロットは一度資格を取ると、ずっと飛び続けることができるのですか?
A、ライセンス自体は永久的に通用しますが、機長や副操縦士は1年ごとに定期路線審査を受けなければなりません。チェッカー(試験官役のパイロット)が同乗して実際の路線を飛び、技能や知識が審査されます。日頃慣れ親しんでいる路線でも油断は禁物。1年のあいだに空港システムの一部が変更になっていることもあり、チェッカーの質問に答えられなかったり、操縦に不手際があれば合格できない。その場合はもう一度勉強や訓練のやり直しです。試験のほか、半年ごとの身体検査もあります。肝機能を示すGTPに不安のある人は、検査の数カ月前から好物のビールを控え、肥満の傾向のある人はプロボクサー並みに汗を流し、食事を控えて減量に努めます。万が一基準値をオーバーすれば、フライトは即刻停止。基準値に戻るまで操縦桿を握ることはできません。地上の仕事をしながら、復活の日を指折り数え、空を見上げて「飛びたい、飛びたい」と呟きながら過ごすことになります。

Q、機長と副操縦士の食事は別メニューと聞きましたが、本当ですか?
A、本当です。といっても、機長だからメニューが豪華で、副操縦士は並みの食事というわけではありません。通常、フライト中のコクピットでの食事は、機長と副操縦士は交互に別メニューの乗員食を取る決まりになっている。理由は、食中毒の防止です。もし2人が同じメニューをとって、操縦桿を握る2人ともが食中毒になるような事態は絶対に避けなければなりませんから。
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