航空券/航空券関連情報

空の“珍事件”──part1

旅客機を使った凶悪テロや墜落事故だけではありません。「え、こんなことも?」といった“珍事件”が、雲の上では日常的に起きています。最近3カ月ほどのニュースの中から拾ってみると──。

執筆者:秋本 俊二

◆離陸を遅らせた意外な犯人

クリスマス直前の昨年12月21日、乗員乗客372人を乗せた成田発上海行きの日本航空791便が、出発予定時間の午前10時10分を過ぎてもなかなか離陸しません。

出発遅れの原因は、故障? 悪天候? ……いいえ、飛行機には何のトラブルも発生していなければ、天気もフライトにはまったく問題ない。原因は、機長のうっかりミスでした。

日本航空の説明では、乗客が搭乗したあとで、機長が自分のパスポートを忘れてきたことに気がついたとか。そこで急きょ別のパイロットに振り替えなければならなかったそうです。ようやく出発できたのは定刻の約1時間半後の11時39分。急いでいた人には、とんだ迷惑だったでしょうね。


◆ハイジャック事件発生! その真相は?

今年1月22日の午前8時すぎ、管制塔や空港関係者が一時騒然となりました。長崎空港から伊丹に向けて飛び立った全日空162便(ボーイング767型、乗客乗員125人)から、「ハイジャックされた!」との信号が発信されたのです。

結果からいうと、この信号は間違いでした。

全日空によると、同便は8時7分に長崎空港を離陸して数分後、落雷に遭遇して管制官との無線交信ができなくなった。パイロットがこれを別の通信機器で伝えようとした際、誤操作したらしい。間違いでよかったですが、いちばん驚いたのはパイロット本人だったかも知れませんね。


◆サンフランシスコでも靴爆弾発覚?

サンフランシスコ国際空港のユナイテッド航空国内線ターミナルで1月30日の早朝、男性乗客の靴に付着している爆薬らしきものが見つかりました。アメリカではつい1カ月前に、パリ発米フロリダ州マイアミ行きのアメリカン航空機内で乗客が自分の靴に仕掛けたプラスチック爆弾に点火しようとして乗員らに取り押さえられる事件が起きたばかりです。

空港当局は、居合わせた乗客ら約3,000人をターミナルの外に避難させ、空港は2時間半にわたって閉鎖。そして分析の結果は──爆薬と思われた物質は単なる農薬の成分で、当局は「芝生を歩いていて靴に付着したのだろう」と説明しました。

人騒がせな事件です。当の男性乗客は人込みにまぎれてどこへ行ったかわからない。その間、建物の外に出された人たちは、気温4度の寒さの中で立ちつくしていたそうです。
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