乱気流は晴れわたった空でも突然生じることが多く、予測がきわめて難しい。今年5月には、関西空港を発った全日空機がグアムの北西約240キロの太平洋上空で乱気流に遭遇、激しい揺れにより19人のケガ人を出しました。
フライト中に異常な気象に出会ったとき、機長は管制機関に通報することが国際民間航空条約で義務づけられています。しかし、「強い揺れ」として報告される乱気流は全体の2割程度。ふだん上空で遭遇するのは、大半が報告義務のない「弱い乱気流」です。
パイロットの間では、以前からそんな意見が交わされてきました。そこで昨年から、エアライン各社と気象庁、国土交通省を交えての協議がスタート。上空の機長同士がリアルタイムで情報交換を行う実験が今年6月に始まりました。