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ネットプライスが狙う新たな戦略とは?

今回は、ストック型からフロー型へと大きな転換をはかったネットプライス社長、佐藤輝英氏に転換の経緯、そして今後の新たな展開などについてお話を伺っていきます。

水上 浩一

水上 浩一

インターネットサービス ガイド

経営コンサルティング会社代表。月商1億円超の店舗を連続で輩出する全国16地域、1,000人以上が参加の勉強会「EC実践会」の講師。著書に「圧倒的「利益」を生み出す“キュレーション・マーケティング”独自性を創出する10の視点」「ホームページなら小が大に勝てる!儲かる会社ランチェスター戦略」等。

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インターネットで通販というと多くの人が、楽天市場を、そしてオークションといえばYahoo!オークションを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?

では、商品の購入申し込みが増えるごとに、商品の価格が段階的に安くなる共同購入といえばどんなサービスを思い浮かべるでしょう?

今回は2000年3月よりこの仕組みを利用したサイト「ネットプライスギャザリング」を運営する株式会社ネットプライスドットコムの代表取締役社長兼グループCEO、佐藤輝英氏に現在のインターネットでの物販の状況、そして昨年より新たに取り組んでいるドロップシッピングについてお伺いしていきます。

株式会社ネットプライスの代表取締役社長兼CEO、佐藤輝英氏
株式会社ネットプライスの代表取締役社長兼CEO、佐藤輝英氏

ギャザリングとはエンタメ性の高い共同購入サービス

ガイド:
まず御社の中心事業であるギャザリングについて簡単にご説明していただけますか?

佐藤:
形式的には1つの商品に対して購入する人が多ければ多いほど、価格が安くなっていくという、いわゆる共同購入と同じシステムです。ただ当社では共同購入ではなく、「ギャザリング」と言う「ギャザー=集まる」を動名詞化したネットプライスオリジナルの呼称を使っています。共同購入という言葉が持つイメージとは違うものにしたかったのです。

共同購入っていうのは、前提として売り手の論理が先行するというイメージがあったんですね。「安く買わせてもらえる」というような。もちろん、それは必要なものですし、すばらしいと思うのですが、私たちがビジネスをやろうとした時には、ユーザーの視点から利便性と嗜好性を追求したかったのと、遊びの要素などエンターテインメント性をもっと出したかったのです。共同購入とは違うということを打ち出したかったので、「ギャザリング」という言葉で商標も取りました。

「ギャザリング」は2000年3月に始めたのですが、「みんなで買う楽しさ」とか、「たくさんの方が買っているものへの興味」などがうまく働いて、皆様にご利用頂けていると思っています。

ギャザリングの強みはメーカー、問屋直販

ガイド:
他のネットモールなどでも共同購入というサービスは存在していますが、「ギャザリング」との何か違いというのはあるのでしょうか?

佐藤:
ネットモールの場合は基本的には小売店舗さんが販売を行っていますよね。当社の場合、1週間で大量に注文を受け、その後、発注をするという形なので、小売店舗さんではなく、メーカーさん、問屋さんと直接取引することでその効果の最大化を狙っていますので、販売方法というかそもそもの構造が違います。

ネットモールのような方法であれば、小売店舗さんにとって、通常販売だけでなく、共同購入、オークションなど色々なオプションを付けたり、色々な角度でお客様に提案できるというメリットがあります。当社は「ギャザリング」に特化することで、メーカーもしくは問屋直販という形が取れ、大量の商品を在庫を持たずに安く提供できるのです。

<在庫を持たないフロー型から在庫を抱えるストック型、そしてフロー型へ。その転換の真意は?次のページで>
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