手軽に持ち歩けるインターネット端末の選択肢としては、B5ノートやミニノート、スマートフォン、一般的な携帯電話など各種あるが、今のところ、この分野で最高の使い勝手を得られるのがアップルのiPhoneだ。
Windows系のB5ノートを持ち歩くことが多かったが、MacBook Airも持ち歩くようになると、Mac OS Xの使い勝手の良さを、違和感なくそのまま持ち歩ける利便性も実感し始めている。
しかし、最高の環境を持ち歩けるとしても、フル機能のパソコン機能が必要ではない場合も多い。
出先で、画像加工したり、比較的大きな表計算ソフトのファイルを編集したり、バリバリ文字入力するような場合は、フル機能のノートパソコンが必要だが、個人的に出先の用途で圧倒的に多いのが、メールやWebサイトを読むようなビューアー的な用途。
そんな用途では、iPhoneは最高だ。今まで、様々なPDAやミニノート、Windows Mobileなどのスマートフォンを使ってきたが、iPhoneは今までの製品とは別格の使い勝手を提供してくれている。
iPhoneがここまで使えると、持ち運ぶノートパソコンの存在意義やサービスも、考え直す必要があるかもしれないし、今まで間違えて考えていたことにも気づかされる。
そもそもiPhoneが使いやすいのは当たり前
iPhoneは携帯電話にiPod機能をつけた物か、iPodに通信機能を搭載した物かよくわからないが、個人的にはiPodが持ち歩き用iTunesだとすると、iPhoneは手軽な持ち歩きに特化されたMacでないかと思っている。
Windows MobileをPocket PCなどまでさかのぼると、10年くらいの歴史がある。Windows Mobileが持ち歩き用Windowsだとすると、10年間バージョンアップを繰り返したとしても、最新の環境に対応させるのは困難を伴う。
iPhoneに使われているOSは、Mac OS XをベースにしたOS X iPhoneと言う物のようだが、2007年のハードウェアを念頭に開発された物だ。内部の事情はわからないものの、10年間機能強化を繰り返し、様々なハードウェアに対応する必要のあるWindows Mobileなどと比べ、使い勝手に大きな差が出るのも当然だろう。
Windows Mobileにはよい点もあり、iPhoneにも使いにくい部分もあるが、使い勝手の面など、よりスマートフォンなど、小型の製品に適したインターフェースを提供しているのはiPhoneの方ではないかと思う。
ブラウザさえ動作すれば、OSなんか何だってかまわない時代になりつつあるが、iPhoneは文字表示が美しいMac OS Xベースであることも影響し、解像度は高くはないが、文字が読みやすい。
MacBook Airも画面解像度は1280×800で、高解像度ではないが、小さめの文字でも違和感なく表示できるため、解像度自体の不満はほとんどない。
そんな点でも、Mac OSの筋の良さを実感するが、アンチエイリアスがかかった文字表示を嫌う方もいるようだ。少なくとも、ソフトウェアで、アンチエイリアスを切ることも技術的には可能で、iPhoneではどちらでも対応することが出来る。