地方債は自治体が発行する債券
地方債は、都道府県や市町村などの地方自治体が資金を調達するために発行する債券です。道路や公共施設の整備など、さまざまな事業の財源に充てられます。

一方、個人向け国債は国が発行し、個人投資家を対象に販売する商品です。
今回は、2026年5月に発行された埼玉県の5年債と、2026年10月募集の個人向け国債「固定5年」を比較します。
埼玉県債の利率は年2.053%、個人向け国債は年2.39%です。なお、募集時期が異なるため、金利差には市場金利の変化も影響しています。
100万円の5年間の利息差は約1万7000円
100万円をそれぞれの利率で5年間運用した場合、税引前の利息は埼玉県債が10万2650円、個人向け国債が11万9500円となります。
差額は1万6850円です。税率20.315%を考慮すると、税引後の差は概算で約1万3400円となります。

地方債は途中売却で元本割れすることも
両者の大きな違いは、満期前に現金化する場合の仕組みです。
地方債は、保有期間中に市場金利が上昇すると債券価格が下落する傾向があります。そのため、満期前に売却すると購入価格を下回る可能性があります。市場の状況によっては、希望する価格ですぐに売却できないこともあります。
一方、個人向け国債は発行から1年経過すれば、所定の調整額を差し引いて中途換金できます。市場価格で売却する仕組みではないため、地方債とは価格変動リスクの性質が異なります。
利率だけでなく発行体と購入条件も確認
地方債の元本と利息は発行した自治体が支払います。国が発行する個人向け国債とは、返済の主体が異なります。
また、地方債は発行時期や販売金融機関が限られることがあります。過去に発行された債券を購入する場合は、市場価格と残存期間を踏まえた利回りの確認が必要です。
今回の比較では個人向け国債の利息が上回りましたが、地方債の利率も発行時期によって変わります。
債券を選ぶ際は、表面利率だけでなく、購入価格、満期までの期間、途中売却時の条件を合わせて比較することが重要です。







