子どもの大学進学を見据え、「そろそろ教育資金を準備したい」と考え始めた40代のBさん夫婦が選んだのが学資保険でした。
その後、子どもの進路について考えるようになると、必要になる教育費も当初の想定から変わる可能性が見えてきました。それでもBさん夫婦が感じたのは、教育資金をほかのお金と分けて準備しておいたことの安心感でした。今回は、Bさん夫婦の経験を通して、「目的のあるお金は別にしておく」ことの意味をご紹介します。

「万一の保障」に惹かれて学資保険を選んだ
Bさん夫婦が学資保険を検討したのは、子どもが幼稚園に入ったころでした。パンフレットを見比べる中で、特に惹かれたのが「契約者払込免除」という仕組みです。
学資保険には、契約者である親が死亡した場合や、約款所定の高度障害状態などになった場合、以後の保険料の払い込みが免除される商品があります。保険料の払い込みが免除された後も、契約時に決めた祝い金や満期保険金を受け取れるのが一般的ですが、対象となる事由は商品によって異なります。
「貯金だけだと、自分に何かあったときに教育費が用意できなくなるかもしれない」。そう考えたBさん夫婦は、返戻率が100%を少し超えるプランで契約しました。払い込んだ保険料の総額より、受け取る満期保険金のほうが少し多い設計です。また、一定の条件を満たす学資保険の保険料は、一般生命保険料控除の対象になります。ただし、すでに他の生命保険で控除限度額に達している場合は、控除額が増えないこともあります。
進路は未定、それでも頭をよぎったこと
契約から数年がたち、子どもが中学生になったころ、進路について考えるようになりました。まだ何も決まったわけではありませんが、「思っていたより教育費がかかるかもしれない」という話が、家庭の中でちらほら出るようになりました。
そんなとき、Bさんはふと、もし同じ金額を学資保険ではなく預貯金で準備していたらどうだったか、と考えてみました。預貯金なら、必要なときに必要な分だけ引き出せ、さまざまな支出にも柔軟に対応できます。ただし、使い道を限定しない分、口座の中で「大学資金」と区別がつきにくくなります。子どもの成長に伴い、塾や受験、趣味の習い事など、教育に関わる出費は他にもいろいろあり、気付けば大学資金のつもりだったお金を、そうした目先の出費に使ってしまっていた、ということも起こりえます。
しかし、学資保険であれば、契約そのものが「大学資金用」として独立しているため、日常の買い物や目先の出費に使ってしまいにくいという特徴があります。ただし、途中で解約すると、解約返戻金が払込保険料総額を下回る場合があります。この「別枠になっている」という点は、Bさん夫婦にとって意味のある選択だったと感じられました。
「目的のあるお金」を別にしておく
Bさん夫婦が今回のことで気付いたのは、教育費という目的が決まっていても、必要な金額や進路まで最初から決まっているわけではないということでした。自宅から通うか一人暮らしをするか、国公立か私立かでも、必要な大学資金は変わります。大切なのは、「いくら必要か」だけでなく、そのお金を他の支出と混ざらないよう確保できているかということです。
子どもはまだ中学生で、進路もまだ決まっていません。それでも、教育費が最もかかると言われる大学進学の時期には、Bさん夫婦は50代。老後資金の準備も気になり始めるころと重なります。「その時期に子どもの大学資金を学資保険であらかじめ確保できている」。そう思えることが、今のBさん夫婦にとって、ちょっとした安心材料になっています。







