Q. 「命に関わる危険な頭痛」は、よくある頭痛とどう違うのでしょうか?

Q. 「片頭痛持ちです。先日、いつもより強い頭痛におそわれ、薬を飲んで何とか眠りました。朝になったら治っていたのですが、突然死につながる頭痛もあると聞き、あのときも様子見で大丈夫だったのかと不安になっています。見分けるポイントはありますか?」
A. 多くの頭痛は心配無用ですが、命に関わる危険なものもあります。違いをしっかり覚えておきましょう
一言で「頭痛」といっても、原因によって危険度は大きく異なります。多くの慢性的な頭痛は心配いらないものがほとんどです。しかし、中には見逃すと命に関わる病気が隠れていることがあります。
危険な頭痛として代表的なのが「くも膜下出血」です。大多数は、脳の表面の血管にできた「脳動脈瘤」というコブが破れて出血します。「金づちで殴られたよう」「バットで殴られたよう」と形容されるほどの痛みが起こります。痛みの始まりが「何時何分何秒」と言えるほど、はっきりとしたタイミングで起こり、今まで経験したことのないひどい痛みに突然おそわれることが多いのが特徴です。こうした症状があれば、決して我慢も様子見もせず、迷わず救急車を呼びましょう。
脳出血は脳内の血管が破れて起こる病気で、多くは高血圧が原因です。頭痛に加えて意識障害や吐き気、まひなどの症状を伴うことがあります。また、それほど頻度は高くはありませんが(1万人に1.5人くらいと考えられている*1)、脳にできる「できもの」である脳腫瘍が、軽い頭痛から重い頭痛までさまざまな症状を引き起こすこともあります。これは、CTやMRIといった画像検査をすれば診断できます。
また、高齢者や以前に頭を打ったことがある人に多いのが「慢性硬膜下血腫」です。「この1か月で急に記憶力が落ちてきた」「何となくろれつが回らなくなってきた」「歩きづらくなってきた」といった変化が見られたら要注意。認知症と勘違いされやすい病気ですが、早めに血腫を手術で取り除けば改善することが多いです。さらに、発熱があり風邪っぽく、首の後ろが硬くなるような頭痛の場合は、髄膜炎の可能性も考えられます。
- 今まで経験したことがない、または普段と明らかに違う頭痛
- バットで殴られたような、突然起こる強烈な頭痛
- 日に日にだんだんひどくなる頭痛、または1週間以上続く強い頭痛
- まひやしびれ、けいれん、ろれつが回らないなどの症状を伴う頭痛
- 意識があやふやになる、ものが二重に見えるなどの症状を伴う頭痛
- 高熱を伴う頭痛
- 高齢になって初めて起こった頭痛
片頭痛でも吐き気を伴うことはありますし、これらの症状が必ずしも全て危険な頭痛とは限りません。しかし、痛みの強さや突然かどうか、神経症状や発熱の有無、頭を強く打ったことがあるかどうかは重要な見分けのポイントです。最低限、「突然・激烈・初めて」の3つがそろった頭痛は危険だと覚えておくのがよいでしょう。いずれにしても自己判断はせず、早めに医療機関を受診することが大切です。
さらに詳しく知りたい方は、「危険な頭痛の見分け方・セルフチェック法」をあわせてご覧ください。
*1 東京医科大学脳神経外科 脳腫瘍総論より引用







