
「安かったから買った」。その一言が、お金の貯まりにくい習慣につながっているのかもしれません。お金が貯まる人とそうでない人では、買い物の判断基準そのものが異なるようです。
アジアの財閥や華僑など世界基準の富裕層と深い関わりを持つ新井亨氏の著書『トップ1%の富裕層が子どもに伝える 世界一のお金の教育』は、そんな最高峰の環境で学んだ「一生モノのお金の教え」を我が子に授けるバイブルとして話題の一冊。
今回は本書から一部抜粋し、富裕層が実践する「価値で選ぶ買い物」と、人生を豊かに変えるお金の使い方について紹介します。
「安いから買う」が貧乏思考を招く理由
買い物をするとき、多くの人が口にする言葉があります。それは「安かったから買った」という言葉です。安いから得をした、安いから今のうちに買っておこうという考え方は一見すると、とても賢いように思えます。しかし実は、この考え方が「貧乏思考」を強くしてしまうことがあります。
華僑を始めとする富裕層家庭では、「安いかどうかではなく、価値があるかどうかで判断しなさい」と、子どもに教えます。これはシンプルですがとても重要な考え方です。なぜなら、「安いから買う」という習慣は、お金を増やす思考ではなく、お金を減らす思考につながるからです。
たとえば、安売りしている商品を見つけたとします。本当は必要ではないのに、安いからという理由だけで買ってしまうのは、実際には「節約」ではなく、必要のないものを買えば、ただの「無駄な支出」なのです。
得しているつもりでも損をしているのに、意識しないとこうした支出は習慣化してしまいます。セールだから買う、安売りだからまとめて買う、限定価格だから買うという行動を繰り返していると、気づかないうちに多くのお金を使ってしまうのです。
富裕層は「価格」ではなく「価値」で判断する
一方で、お金を増やし続けられる人の判断基準は違います。安いかどうかではなく、「価値があるかどうか」で判断します。この商品は自分にとって本当に必要なのか、このサービスは長く役に立つのか、この支出は未来の価値につながるのかといった長期視点で考えるのです。
たとえば、仕事に必要な道具、自分の能力を高めるための学びや長く使える質の良いものなどは、たとえ価格が安くなくても価値があります。むしろ、中途半端に安いものを何度も買い直すより、最初から良いものを買った方が結果的にお金がかからないことも多いのです。
華僑の人たちは、「値段」よりも「価値」を見る習慣を大切にしています。ここで少し、私自身の経験も紹介しておきます。私がまだ貧乏学生だった頃は、目先の「安さ」にとても弱く、安売りしている商品をまとめて買うという生活をしていました。
しかし、華僑の友人から、あるときこう言われました。「安いものを買うのではなく、長く使えるものか、未来の自分のためになるものかを考えて買いなさい」。この言葉を聞いてから、私は買い物の基準を大きく変えました。
食べ物であれば、それが健康に良いものかどうか。道具であれば、長く使える価値のあるものかどうか。値段ではなく、「自分の未来にとって価値があるか」で判断するようにしたのです。すると、不思議なことにお金の使い方が変わり、無駄な出費が大きく減りました。
そして、使ったお金が自分の知識の成長や健康につながるようになりました。それ以来、私は商品やサービスを選ぶとき、常に「価格」ではなく「価値」を見るようにしています。この習慣は、ビジネスでもとても重要で、価値を理解できる人は、価値を生み出すこともできるからです。
「未来への投資」がお金の使い方を変える
逆に、常に「安いかどうか」で判断している人は、本来の価値を見抜く力が育たず結果として、人生の大きなチャンスも見逃してしまうことがあります。「安いものばかり選ぶ習慣」は、思考にも悪影響を与えることがあり、常に安いものを探していると、「価格」ばかりを見る癖がつきます。
しかし、価値を見る習慣を持つ人は、「質」や「未来」を考えてお金を使えるという判断基準があり、この違いはとても大きいです。たとえば、学びにお金を使う人、経験にお金を使う人、他人の時間や能力にお金を使う人は、未来の可能性を広げていきます。
一方で、安さだけで判断する人は、目の前の小さな得しか見えなくなります。華僑の家庭では、「安いから買うのではなく、価値があるから買う」と教えます。この習慣を身につけるだけで、お金の使い方は大きく変わり、お金の使い方が変わると、人生も変わります。
お金持ちになる人は、ただ節約が上手な人ではなく、価値のあるものにお金を使える人であり、値段ではなく価値を考えた支出の習慣が人生を変えるのです。
著者:新井 亨(実業家)
サブスクD2C総研株式会社代表取締役。ARAIインベストメント代表、株式会社Telemarketing One代表取締役。英国ウェールズ大MBA卒業。中国・北京へ留学、現地で富裕層向け美容室事業、貿易事業、不動産事業など複数事業を成功へ導く。2024年には東京証券取引所へ新規上場。サブスク事業などクライアントのマネタイズ実績累計1000億円以上。医療法人理事に就任、「新宿クリニック」「表参道総合クリニック」など経営。国内外の華僑ビジネスにも深く精通、「華僑経営オンラインスクール」塾長。






