Q. 「耳垢が湿っている人はワキガがある」って本当ですか?

Q. 「『耳垢が湿っている人はワキガがある』と聞いたのですが、本当でしょうか? 自分の臭いは自分では分からないものだと思いますが、自分は耳垢が湿っているタイプなので不安になりました。病院に行けば調べてもらえるのでしょうか?」
A. 耳垢の湿り具合はワキガの補助診断の1つであり、断定はできません
ワキガは医学的に「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれるものです。わきの下の汗が細菌によって分解されることで特有の臭いが生じます。「タマネギに似た臭い」と言われることもあり、周囲の人に不快感を与えることを気にする方は少なくありません。
ワキガの原因は「アポクリン腺」という汗腺にあります。全身に分布し体温調整を担う「エクリン腺」とは異なり、アポクリン腺は思春期以降に発達し、特有の臭いを発する汗腺です。この体質は遺伝的なもので優性遺伝とされており、親や兄弟姉妹にワキガの方がいる場合はワキガの可能性が高まります。
「耳垢が湿っている」というのは、実はワキガの補助診断の1つとして知られています。耳の中にもアポクリン腺が存在し、これと関係するためです。ただしこれはあくまで補助的な指標です。耳垢が湿っているからと言って、必ずしもワキガと断定されるわけではありません。注意が必要なのは、実際にはワキガでないにもかかわらず、自分がワキガだと思い込んでしまうケースが少なくないという点です。ワキガかどうかの判断は、自分ではなく他人が客観的に臭いを評価することが必要になります。不安が強い場合は、身近な人や皮膚科・形成外科などの専門医に相談しましょう。
また、ワキガには、自己対応できるものから病院での治療まで、さまざまな方法があります。
- 腋毛の処理:腋毛を処理することで、汗や細菌・臭いの原因物質が皮膚へ付着しにくくなります。レーザー脱毛で長期間抑えることも可能です。
- 制汗剤の使用:市販の制汗剤は汗の分泌を抑え、殺菌作用で臭いの原因菌を減らす効果があります。正しく使うとかなりの効果が期待できます。
- ボツリヌス毒素注射:わきの下に注射することで汗の分泌をほぼ完全に抑えます。効果は数か月持続しますが、保険適用外のため全額自己負担となります。ただし臭いではなく、汗の量が異常に多い腋窩多汗症の診断がつけば保険適応となります。
- 手術療法(剪除法):わきの下を約4cm切開し、アポクリン腺を直接切除する方法で、臭いを抑える効果が最も確実です。健康保険の適用があり、保険適用で治療費は約20万円程度になります。
ワキガの悩みは、適切な診断と治療を受けることで解決できる可能性があります。一人で抱え込まないことが大切です。
さらに詳しく知りたい方は、「ワキガの症状・ワキガ治療・対策」をあわせてご覧ください。







