人間関係

「熟年離婚」する人に“欠けていたもの”とは? 20年以上連れ添った夫婦が別れる理由6つ

離婚する夫婦の約5組に1組が同居20年以上だという現在、50代、60代での「熟年離婚」は他人事ではありません。長年連れ添った夫婦がなぜ最終的に離婚を選ぶのでしょうか。熟年離婚する夫婦が「できていなかったこと」を6つ紹介します。※画像:PIXTA

ひかり

ひかり

恋愛・人間関係 ガイド

コラムニスト。夕刊フジでコラム連載をきっかけにコラムニストに。数々のメディアでコラムを掲載している。著書に「“子供おばさん”にならない、幸せな生き方」(ステップモア)、書籍『愛される人の境界線 -「子供おばさん」から「大人女子」に変わる方法』(KADOKAWA/中経出版)など。

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20年以上連れ添ったにもかかわらず「熟年離婚」に至る理由は?(画像:PIXTA)
20年以上連れ添ったにもかかわらず「熟年離婚」に至る理由は?(画像:PIXTA)

厚生労働省の離婚に関する統計(令和4年度)によると、2020年に離婚した夫婦のうち、同居期間が20年以上の割合は21.5%で、約5組に1組を占めています。既婚者にとって、熟年離婚は決して他人事ではありません。

20年も共に暮らしながら、なぜ離婚に至ってしまうのか。「熟年離婚する夫婦」の多くができていなかったことについて紹介します。

目次

できていなかったこと1:日々のすれ違いを修復すること

熟年離婚の多くは、長年の不満の蓄積が子育て終了を機に限界を迎えるケースです。そうならないためにも、日々のすれ違いを放置せず、修復することは大切です。

夫婦げんかをすると日常に支障が出るため、「言いたいことがあっても、グッと耐える」ことが習慣になりがち。それで互いに誤解し合ったまま、「諦めの姿勢」で関係を続けてしまうことがあります。

もちろん、わざわざけんかをする必要はありませんが、自分の思ったことを理路整然と伝えることは大切です。「なぜ、あなたは~」といった相手のことを否定する言い方ではなく、「自分はこう思う」「こうしたらどうか」といった提案型の言い方で、双方の折り合いをつけていくといいでしょう。口頭だとけんかになりやすい場合は、冷静になってから相手に手紙を書くのも一案です。

長年連れ添った夫婦ほど「言わなくても分かる」という感覚を抱きがちですが、それがすれ違いの原因になることもあります。

少なくとも、「ありがとう」「ごめんなさい」だけは、日ごろから恥ずかしがらずに、きちんと言える関係でありたいものです。

できていなかったこと2:夫婦関係を更新し続けること

子育て期、親の介護期、定年後と、人生ステージは変わるのに、夫婦関係が更新されないでいると、ズレが大きくなります。

特に、「定年後の人生設計」についてはきちんと話し合っておかないと、生き方のズレが出てきて、「子どもが巣立ったことだし、別々に生きていきましょう」という結論になりやすいことも。自分の理想だけでなく、「相手はどんな老後を歩んでいきたいのか」をきちんと聞き、理解することは大切です。

また、人は日々成長し、変化しているので、互いに「今の相手」を理解する必要があります。

一方だけが精神的に成熟し、もう一方は子どもっぽいままだと、話が合わなくなってしまうことも。相手が読書をしたり、勉強したりするなど、自分磨きをしている場合は、「自分も自分なりに、成長していこう」と思えるくらいでいないと、愛情と尊敬を育てる関係になれず、場合によっては、関係が終わってしまうこともあるでしょう。

できていなかったこと3:「相手がいるありがたさ」を感じること

「いて当たり前」「やってくれて当たり前」といった態度をとってしまうと、相手は自分がまるで“空気”になってしまったような孤独感にさいなまれてしまうことがあります。

「愛することの反対は、無関心」だとも言われます。つまり、空気のように扱うというのは、夫婦として一番やってはいけないことなのです。

「相手の時間と労力」にきちんと目を向け、自分のためにやってくれたことに対しては、きちんと感謝の気持ちを表すと同時に、やってもらいっぱなしではなく、自分も相手に何かしらのお返しができるくらいの心構えでいた方がいいでしょう。

できていなかったこと4:「相手を許す」寛容さをもつこと

夫婦は「許し合うこと」の連続です。逆を言えば、許せなければ、離婚するしかなくなってしまいます。

もちろん、家庭内暴力やモラハラなど、許すべきでないこともあります。ただ、それ以外のことに関して言えば、そもそも完璧な人は存在しません。また、相手の欠点が長所につながることもあります。

例えば、大ざっぱな人は、見方によっては“大らかさ”があります。その長所が好きで、夫婦になった場合もあるのではないでしょうか。

「どこまで許せるか」は人それぞれですが、「別れる」か、「許して関係を続けていく」のかの二者択一の選択を迫られることは、長い夫婦生活には何度か訪れるものです。

そのときは、生活を維持するために、腑に落ちないまま許そうとする(保留にする)のではなく、「どうしたら、許せるようになるのか」まで考え、提案することも大事。例えば、「相手が反省したら許す」のか、「どう償ってもらえたら、自分は前を向けるのか」を言葉にして伝えるのです。

もし相手が反省し、望み通りにしてくれた場合は、今後も気持ちよく関係を続けるためにも、きっぱり相手の過ちは水に流すことが大切です。それが、結果的に「自分のため」にもなるでしょう。

できていなかったこと5:“ありのままの相手”を受け止めること

「夫(妻)はこうあるべき」「父親(母親)はこうあるべき」という理想ばかりを押し付けてしまい、相手らしさや「向き、不向き」を無視してしまうと、相手は共に生きていくのがつらくなっていきます。自分自身を受け止めてもらえていないので、一緒にいると息苦しくなるからです。

相手を無理に変えようとするよりも、「この人は、“こういう人”なんだ。そういう人を自分は選んで結婚したんだ」と、自分を納得させることも大切です。

「愛する」というのは、「“ありのままの相手”を受け止め、成長と幸せを願うこと」です。互いの幸せを願いながら成長を支え合えたとき、夫婦の絆は深まるものなのです。

できていなかったこと6:人生を添い遂げるという覚悟

離婚する人はしない人よりも「どんな困難があっても関係を続けようとする覚悟」が欠けている場合があります。それくらい、どの家庭にもそれなりの危機はあるものですしね。

「相手を恋しい」という気持ちは、自然に湧いては消えていくもの。感情の変化に振り回されていては、誰とも長い関係を築くことはできません。

自分の心変わりを相手の魅力不足のせいにしてしまう人は多いものですが、実際は、「自分自身の問題」であることも。

人を愛し続けるには、ある意味、「愛を育てていく覚悟」が必要です。それは、「何が起ころうが、相手がどんな姿になろうが、ただただ愛し抜くぞ!」という強い決心でもあります。

そこまでの大きな愛情を抱いていると、相手にも伝わり、相手も同じように愛してくれることは多いでしょう。愛する人ほど、愛されやすくなるものです。

離婚は必ずしも悪いことではない

ただし、離婚は必ずしも悪いことではありません。進んでいきたい方向性があまりに違ってしまった者同士が共に生きていくと、互いに足を引っ張られ、不自由になってしまうことがあります。

例えば、一方は緑豊かな田舎暮らしをしたいのに、もう一方は都内で快適な生活を選びたいのであれば、別々に暮らした方が幸せになれることもあります。

子どもが巣立ち、夫も妻もそれぞれ自立し、一人でも生きていけるのであれば、離婚まではしなくても、別居という手段もあります。

本来は、「一緒にいたい」と思える人同士が共に生きた方が幸せです。そうではないのに、無理に関係を続ける必要があるかは、ケースバイケースです。

結婚生活では、共に「これからも一緒にいたい」と思える関係と愛情を育てていくことは大切ですが、もし、そうではなくなったときは、互いの幸せのために、「熟年離婚」という手段をとるのも、決して悪いことではないのかもしれませんね。

<参考>
・「令和4年度 離婚に関する統計の概況」(厚生労働省)

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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