人気の天恵そば 中心に天(太陽)に見立てた温泉卵をおき、まわりに新鮮な食材十種類を配したそば、 鴨のくんせい・胡麻・海苔・大根おろし・エビ・焼き味噌・青菜などが盛られている |
上條のそば
上條のそばは、八ヶ岳山麓などでとれた玄そばを厳選し、穂高の旨い天然水を使った水回し(粉と水を混ぜる作業)したそばだ。ソバは細めでコシ強くシャキシャキとした食感のそばだ。私は、信州でそばやに入ると、いつもは、もりそば(海苔のかかっていないざるそば)を注文する。
手打ちと称しているそばやでも、そばの香り、味、歯ごたえ、食感などは店によって全く違うから、もりそばとそば汁だけで頂くとその店のそばの技の出来映えがどんなものかわかるからだ。
でも、実はこの店ではまだ、もりそばは頂いていない。
「上條のそば」は、あるウェブサイトで紹介していたのをみて、「もり」や「ざる」の他に店主の上條さんのオリジナリティーが生み出す多彩なメニューがある事を聞いていたからだ。
なるほどメニューをみると料理の種類は豊富で、どれも食べて見たいものばかりだ。そこでここでは一度目は家族で、二度目は信州旅行をしている仲間と一緒に訪ねた時食べた『天恵』と『鬼おろし ミックス』を紹介しよう。
上條の天恵と鬼おろしミックスそば
『天恵』も『鬼おろし ミックス』も、そば猪口に水そばが付いている。三立て(ひきたて、うちたて、ゆでたて)のそばを美味しい天然水の中に入れ、最初に頂くという趣向だ。そばは水が命というがさすがに旨い。『天恵』は冒頭の写真にある通り、中心に天(太陽)に見立てた温泉卵をおき、まわりに新鮮な食材十種類を配したそばである。
見た目の楽しさ、選びぬかれた栄養のバランスが良く、様々な具が載っていてなかなかの美味だ。人気の品なのもうなずける。
上條の鬼おろしミックス |
信州では、昔から産地によって形は違うが「辛味大根」と呼ぶ辛いが滋養に富んだ大根があって、そばと相性が良いので薬味または絞り汁に利用されてきた。
修行先の「つる忠」では、この辛味大根をすりおろしたしぼり汁に、信州味噌を溶きいれてた「おしぼりそば」というメニューがあるが、とても辛いがそばに合う逸品だ。
上條では、同じ「おしぼりそば」もメニューにあるが、辛味大根を「鬼おろし」という名でオリジナルメニューに仕立てている。『鬼おろし ミックス』は、「ちか(一見ワカサギに良く似たサケ目キュウリウオ科に属す白身の魚)」と、エビを使った欲張りなメニューだ。淡泊な上品な旨味の「ちかの天ぷら」と「えび天」の持つ微妙な甘味がミックスし、更にそばと海苔の風味が重なり、辛味大根の辛味も加わってなかなか味わえない美味しさだ。
鬼おろしは、ラーメンのメニューにもあって、「鬼汁らーめん」というつけ麺タイプのラーメンもある。
上條では、家族で行った時、「とうじそば」や「冬葉(とば)らーめん」・「アップルパイ」も注文して頂いた。他に食べたい料理も多いのでまた訪れたいと思っている。今回紹介した以外のメニューについては、またの機会に紹介したい。
《DATA》:
・店名:手打ちそば らーめん 上條
・住所:〒399-8303 長野県南安曇郡穂高町穂高5256-1
・電話:0263-82-4411・FAX:0263-82-5510
・営業:11:00~15:00・定休:毎週月曜日(月曜祝日の場合は翌日)
但しゴールデンウイーク及び 7/20~8/31は無休
・Yahoo!地図情報 - 長野県安曇野市穂高
《関連サイト》:
・ガイドおすすめの信州そば処情報
・ガイド記事:光と水と緑の郷 安曇野!
・ガイド記事:信州そばのルーツ「行者そば」
・制作:05/04/20・更新:05/10/07・06/01/27