人間関係

友達が“投資対象”に? 人間関係をコスパで損切りする「フレフレ現象」に隠れた本当の問題とは

物価高の影響から、“コスパの悪い友達を損切り”する「フレフレ現象」が話題となっています。年代を問わず急速に広がっていると言われていますが、そこには、現代における人間関係の「本当の問題」が隠れているのです。※サムネイル画像:PIXTA

ひかり

ひかり

恋愛・人間関係 ガイド

コラムニスト。夕刊フジでコラム連載をきっかけにコラムニストに。数々のメディアでコラムを掲載している。著書に「“子供おばさん”にならない、幸せな生き方」(ステップモア)、書籍『愛される人の境界線 -「子供おばさん」から「大人女子」に変わる方法』(KADOKAWA/中経出版)など。

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友達をコスパで「損切り」する時代……「フレフレ現象」をどう考える?(画像:PIXTA)
友達をコスパで「損切り」する時代……「フレフレ現象」をどう考える?(画像:PIXTA)

国内景気が悪化する中、友達をコスパで損切りする「フレフレ現象」というワードが、最近話題になっています。

これは、「フレンド(友人)」と「インフレーション(物価上昇)」を掛け合わせた海外発の造語「フレンドフレーション(Friendflation)」の略称。物価高や生活費の高騰により「コスパの悪い友人関係を精査・損切りする」意味で使われています。

でも、この現象の背景にあるのは、単に「コスパの問題」だけではないのかもしれません。

目次

ビジネス思考で人間関係を測っていない?

社会人になると特に、お金も時間も有限なので、「どんなことに時間を使うのか」「何にお金を出すのか」を考え、取捨選択していくことは必要なことです。特に不景気になるとシビアになってきます。

夢の実現のために勉強し、お金も貯めたいのに、友達に飲み会や遊びに誘われるたびに出掛けて時間もお金も使ってしまったら、人生設計が狂いますしね。

ただ、「フレフレ現象」には、「インフレーション」という経済学の用語が使用されていることからも分かるように、「費用対効果(コスパ)」「損切り」といった“ビジネス思考で人間関係を測る行為”が含まれます。

このロジックで言うと、友達は「大切な人」ではなく、維持費がかかる「コスト」やリターンを求める「投資対象」と同じ。それは少し「人としてドライすぎる」ところがありますよね。そこに、「現代の人間関係の問題」が隠されているのです。

本当の友達は「金の切れ目が縁の切れ目」にならない

単なる知人や、暇つぶしの間柄とは違い、本当の友達とは、「金の切れ目が縁の切れ目」になるなんてことはありません。

本当の友達の場合は、「一緒にいること自体」が目的になるため、正直に、「今、お金がないから、安いお店にしてもいい?」と話せば、了承してくれることもあるでしょう。

大人になればなるほど、「何を食べるかよりも、誰と過ごすか」の方が大事になってきますしね。

一方、「金の切れ目が縁の切れ目」になる相手というのは、“共通の趣味や遊びがあるから繋がっているだけの関係”であることが多いもの。

だから、どちらか一方、もしくは双方がお金がなくて、その趣味や遊びをできなくなると、関係が消滅してしまうのです。「特に目的がなくても会いたい相手ではない」ということなんですよね。

つまり、この「フレフレ現象」の背景には、お金がないと成り立たないほどの“人間関係の希薄さ”が隠されているのです。「お金がない」ことよりも、そっちの方が問題だと言えるでしょう。

お金がなくても、友達と楽しく過ごす方法

学生時代、ファストフードで友達と長時間笑い合って過ごした経験がある人も多いのではないでしょうか。

心を通わせられる相手であれば、「何をするか」よりも「会うこと」が目的になるので、比較的お金のかからない「宅飲み」をはじめ、公園や神社、図書館などのパブリックスペースで過ごすことでも、楽しいものです。

そのほか、スマホで写真を撮り合ったり、一緒にきれいな景色を見たりするだけでも、あとから思い出に残ることは多いもの。

むしろ「お金のかかる遊び」よりも、「心が通じ合える時間を過ごす」ことの方が人生を彩ります。

つまり、私たちは「フレフレ現象」などといって、友達を損切りしたり、逆に縁を切られたりすることに心をもむ前に、「本当の友達と心を通わせる関係」を深めていくことの方が大事なのです。

大人になって「本当の友達」を作るには?

お金がなくてもつながっていける「本当の友達」とは、どういう人でしょうか。

例えば、主にこの5つのことが当てはまるでしょう。

  • 見栄を張らずに、本音で会話ができる
  • 特別なことはなくても、一緒にいると楽しい
  • 互いに信頼し合い、人としてほれているところがある
  • 互いに相手の幸せを願える
  • 利害関係がなくてもつながっていられる

「私には、こんなすてきな友達はいない」という人は、まずは、自分が気が合いそうだなという人と出会ったときに、「見栄を張らない」「相手を楽しませる(愚痴や不満ばかり言わない)」「自然と人に好かれるような、魅力ある人間になる」「相手の幸せを願えるようになる」「利害関係をもちかけない」ことが大切です。

もちろん誰とでも「本当の友達」になれるものではありません。相性もあれば、ご縁もあります。でも、せっかくご縁のある相手に出会えても、自分がこれらのことをできていなければ、いい関係を築けないまま終わってしまうことは多いのです。

いい出会いを無駄にしないためにも、自分が“本当の友達を作りやすい人”になる努力をするといいでしょう。

“キャッチーな新語”に振り回されないことも大事

もちろん、友達を大切にしている人はたくさんいます。実際には、「フレフレ現象」というほど、多数の人がそんなドライな人間関係を築いているわけではないかもしれません。

ただ、こういったセンセーショナルな言葉が出てくることで、「自分はどんな人間関係を築けているのか」を考えるきっかけにはなります。

経済的に厳しいときでも、「誰と過ごすか」を大切にしながら、無理のない範囲で折り合いをつけて過ごしていきたいものですね。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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