Q. 最近ニュースで耳にする「エトミデート」とは何ですか?

Q. 「最近、海外のニュースやSNSで『エトミデート』という言葉を耳にすることがあります。ニュースでは医療用麻酔薬の一種と説明されていましたが、危険な違法薬物なのでしょうか?」
A. 本来は医療用の静脈麻酔薬です。乱用はもちろん危険で、禁じられています
エトミデートは、全身麻酔や鎮静の導入に使われる、短時間作用性の静脈麻酔薬です。日本では未承認のため、国内の正規の医療現場では使用されていませんが、欧米の医療現場では広く使用されてきました。病院の手術室などで医師の厳格な管理のもとで使用されている、本来は有用な薬です。薬そのものが危険で悪いものというとらえ方は完全に誤りです。
しかし近年、このエトミデートが電子たばこ用のリキッドなどに混入され、不正に利用されるケースが増えています。いわゆる「ゾンビたばこ」もこれに該当しますが、「睡眠導入」や「リラックス効果」などをうたい、商品として不正に流通しているようです。正規の医療目的以外での自己判断による使用は、もちろん極めて危険な行為で、許されることではありません。問題なのは薬そのものではなく、使われ方なのです。
エトミデートを不適切に使用した場合、呼吸抑制や血圧低下、意識障害といった深刻な副作用が生じる恐れがあります。さらに、エトミデートには依存性があることも指摘されています。繰り返し使用することで、自分の意思では止められなくなるリスクも伴うのです。日本では、2025年に「指定薬物」に指定され、購入・所持・使用が禁止されています。
「元は医療用だから安全」「友人に、違法ではないリラックスアイテムだと言われたから」といった誤った認識で手を出してはいけません。健康を著しく損なうだけでなく、重大な事故につながる恐れもあります。「一度だけなら」と興味本位で使用することが決してないよう、正しい知識を身につけておくことが大切です。
さらに詳しく知りたい方は、「【ゾンビドラッグの脅威】日本の若者にも忍び寄る「ゾンビ化」の恐怖……薬物問題の本質は?」をあわせてご覧ください。







