バレンシアマラソンで日本記録を更新した大迫傑選手 ※画像:大迫傑選手 Instagram
特に注目を集めたポイント2つ
大迫選手は、2018年のシカゴマラソンで初めてマラソン日本記録を更新。2020年の東京マラソンで再び日本記録を更新し、今回3度目の日本記録更新ということでマラソン関係者に驚きを与えていますが、特に今回のバレンシアマラソンでの日本記録更新は、34歳での更新という点がとりわけ衝撃を与えています。ここ10年間のマラソン日本記録更新は、大迫選手以外では、設楽悠太選手が2018年の東京マラソンで26歳の時に達成、鈴木健吾選手が2021年にびわ湖毎日マラソンで25歳の時に達成しています。このように、20代半ばほどでの日本記録更新が多く、30歳を超えての日本記録更新は近年では見られないため、大きな驚きを与えているのです。
そして、年齢と共に今回注目されたのが、大迫選手が履いていた「シューズ」です。
注目度が一気に高まっている
今回、大迫選手は中国メーカー「リーニン」のシューズ「FEIDIAN 6 ELITE」を履いて走っていました。大迫選手は以前はNIKEのシューズを履いて走っていたのですが、2025年10月17日に中国メーカー「リーニン」との契約を発表し、10月19日東京レガシーハーフマラソンで初めてリーニンのシューズを履いてハーフマラソンを走り、日本人トップという上々の結果を出しました。そして今回リーニンを履いて2回目のレースとなるバレンシアマラソンで日本記録を更新したのです。
リーニンのシューズは、だいぶ前から日本でも販売されており、昨今マラソン・長距離界を席巻している「厚底シューズ」も販売しています。しかし、日本ではほとんど見向きもされておらず、箱根駅伝で着用する選手はおらず、マラソンでも大迫選手以外の有力選手で履いている選手はあまり見当たりません。
しかし、これまでほとんど注目されていなかった中国メーカーシューズで大迫選手が34歳で日本記録を出したということで、マラソン・長距離関係者の間では、リーニンのシューズへの注目度が一気に高まっています。
リーニンは、多くの特許を取得しており、そうした特許技術がシューズにも多く使われているのですが、では一体どのような特許技術が用いられているのでしょうか。なぜ、大迫選手の日本記録更新に貢献できるほどのシューズを作れたのでしょうか。
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