Q. 飲酒後の入浴は危険? 飲み会の後は、シャワーだけなら大丈夫でしょうか?

Q. 「『アルコールが入った状態での入浴は危険』と言われますが、飲み会の後は、お風呂に入ってから休みたいです。お店で汗をかいていたり、場所によってはタバコの匂いが気になったりするからです。少し酔っているくらいなら大丈夫でしょうか? シャワーだけにしたほうがいい、などアドバイスがあれば教えてください」
A. 飲酒後の入浴は命にかかわります。シャワーを含め、避けたほうが賢明です
飲酒後にお風呂へ入ると、体が温まることで血圧が急激に下がりやすくなります。アルコールには血管を広げる作用があるため、入浴の影響と重なると血流が不安定になり、立ちくらみや意識の喪失を引き起こす危険があります。浴槽の中で気を失うと溺れてしまう可能性もあり、非常に危険です。
国の統計によると「浴槽内での溺死及び溺水による死亡数」は年間6333人です(2023年)。うち、約95%は65歳以上の高齢者ですが、65歳未満の死亡者数も322人に上ります。若くても入浴中の事故は決して他人事ではないのです。
特に冬場は、脱衣所と浴室の温度差で血圧が乱れやすく、脳卒中や心筋梗塞などの重大な発作につながることがあります。飲酒後はさらにリスクが上がることを忘れないようにしましょう。
「シャワーだけなら大丈夫」と思う方も多いかもしれませんが、酔いが残っている状態では転倒のリスクもあります。ふらついたり足元が滑ったりして、思わぬケガにつながることも珍しくありません。「すでに酔いがさめていて、意識も体調もしっかりしている」と自分で思っていても、座った姿勢でぬるめのシャワーを浴びる程度にとどめるなど、慎重にするに越したことはありません。基本的には、シャワーだけであっても飲酒後のお風呂は控えるのが賢明です。
さらに詳しく知りたい方は、「高齢者だけではない! 命にかかわる長風呂のリスクと注意点」をあわせてご覧ください。







