デジタルカメラ/デジタルカメラの基礎知識

デジタルカメラのマクロ撮影って、どこまで寄れる?

地味な数字だが、購入前のチェックで確認しておきたいのが「撮影距離」だ。被写体にどれだけ寄ることができるか、それが分かるのだが実際にはどのような意味を持つのだろうか。

清水 博之

執筆者:清水 博之

デジタルカメラガイド

デジカメを買う前に見ておきたい「撮影距離」とは?

コンパクトデジカメを買うときに、ちょっと気にしておいていただきたい数字がある。

それは「撮影距離」だ。デジタルカメラによっては「撮影範囲」になっているものもある。
 コンパクトデジカメの場合、撮影距離はレンズ先端からの距離になることが多い。ただし、そうでない機種もわずかだが存在する。

コンパクトデジカメの場合、撮影距離はレンズ先端からの距離になることが多い。ただし、そうでない機種もわずかだが存在する(Coolpix S1000pなど)。

多くのデジタルカメラの場合、通常とマクロが別途に記述されているはずだ。たとえば──

通常時 ワイド端 約50cm/テレ端 約100cm~∞
マクロ時 ワイド端 3cm/テレ端 約100cm~∞

──というように記述されている。この場合、マクロモードであればワイド端のときに被写体にレンズから3cmの距離にまで近づいても合焦して、撮影できるということになる。

特にマクロモードでどのくらい被写体に寄ることができるかをチェックしておきたい。最近の機種では1~3cm程度になっているものが多いが、機種によっては5cmや8cmというようなものもあり、料理などを撮影するときに意外と寄れないことがある。

たとえば商品撮影をメインに考えている場合など、どれだけ寄れるかというのは大きな要素となる。
特に指輪やピアスといった小物の撮影、あるいはネイルアートなどの撮影では、かなり大きな要素だ。スペックを見ないで購入したが、意外に寄れなかったというのでは悲しい結果になってしまうわけだ。

昨今のコンパクトデジカメでは高画素化が進んでいるので、寄って撮影できなくてもあとからトリミングするという方法もないではないが、やはり撮影時に実際に被写体に寄って撮影できるほうが感覚的に分かりやすいし、手間もかからない。

寄り切れない場合は、赤枠の部分を切り取って使用するというトリミングを使ってもいいのだが……。

寄り切れない場合は、赤枠の部分を切り取って使用するというトリミングを使ってもいいのだが……。

スーパーマクロで異次元の世界に……?

また、スーパーマクロとして被写体まで1cm、中には0cmでも撮影ができるというものもある。花弁や昆虫などを大写しにすることができ、ちょっと変わった世界を提示できるというものだ。
ダリアの一種をスーパーマクロで撮影。雄しべのうねり具合までよく見えるほど。

ダリアの一種をスーパーマクロで撮影。雄しべのうねり具合までよく見えるほど。


ただし、スーパーマクロを搭載した機種では、気をつけたいことがある。1cmではピントを合わせることができるが、それ以外の距離ではピントが合わせられないというものもあるからだ。

スーパーマクロでは1cm、マクロでは8cm~というような表示になっている場合、1~7cmの距離ではピントを合わせることができないということなのだ。

さらにマクロでは望遠側でマクロ撮影を行う「テレマクロ」という撮影方法があるのだが、これはひとつの撮影手法として別途に記事執筆を予定している。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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