Q. 爪に黒い線ができました。がんの可能性はあるでしょうか?

爪の黒い線の正体とは?
Q. 「最近、右手の親指の爪に細い黒い線が出てきました。痛みはありませんが、テレビで爪のがんの話を見て不安です。これは放っておいても大丈夫でしょうか?」
A. 多くはがんではありませんが、症状が急拡大した場合は要注意です。
爪の黒い線や黒色の多くは、出血や水虫、色素沈着など良性の原因によるもので、がんはまれです。ただし、特定の特徴がある場合は注意が必要です。爪が黒くなる原因で最も多いのは、爪の下で起こる内出血(爪下血腫)です。強くぶつけた後や長時間の運動で生じ、爪の成長とともに数か月で自然に消えていきます。他にも、水虫による変色や、メラニン沈着・ホクロによって細い黒い線(黒色線条)が現れる場合があります。良性の線は細く、色むらがなく、境界がはっきりしているのが特徴です。
一方、爪のがんである悪性黒色腫は非常に少ないものの、放置は危険です。線が太く色にむらがあり、途中で途切れている場合や、爪が変形している場合は要注意です。
特に50代以上で、数か月から2年ほどの短期間で症状が拡大した場合は、早急に皮膚科を受診してください。悪性黒色腫は進行すると転移のリスクが高く、早期発見・早期手術が重要です。
さらに詳しく知りたい方は、「【症例写真】爪が黒い・黒くなる病気一覧・症状・治療法」をあわせてご覧ください。