睡眠

Q. 「熱帯夜は、若くても寝ている間に死ぬ危険性がある」って本当ですか?

【医師が解説】エアコンを切ったり、水分を控えたり、扇風機を固定で使ったり……。間違った快眠法は、体調不良や熱中症を招く恐れがあります。健康を守るポイントをご紹介します。

坪田 聡

坪田 聡

医師 / 睡眠 ガイド

日本医師会、日本睡眠学会所属。ビジネス・コーチと医師という2つの仕事を活かし、行動計画と医学・生理学の両面から、あなたの睡眠の質の向上に役立つ情報をお届けします。快眠グッズや気になる研究発表など、睡眠に関連する最新情報も豊富にご紹介します。

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Q. 「熱帯夜は寝ている間に死ぬ危険性もある」って本当ですか?

熱帯夜就寝時の危険性とは

熱帯夜就寝時の危険性とは


Q. 「毎晩暑くて、なかなか寝つけません。一日中エアコンをつけっぱなしにしているのも体に悪そうなので、夜はなるべく切って、扇風機をタイマー設定して眠っています。最近『熱帯夜は、若くても寝ている間に死んでしまう人もいる』と聞いて不安になりました。実際に小さな子どもや高齢者でなくても、そこまで危険なのでしょうか?」
 

A. 危険です。若くても、眠り方によっては命の危険を伴うことがあります

まず、これだけの暑さですから、「エアコンを使わずに寝る」のは健康的とはいえません。室温が高い状態では深い眠りが妨げられ、疲労が取れにくくなります。特に、睡眠中は体温調節が難しくなるため、寝る前からエアコンを使って、寝室全体を26度以下、湿度は50%程度に保つことが大切です。

扇風機を使う場合にも注意が必要です。風が一部に当たり続けると、筋肉が冷えすぎてこむら返りや倦怠感を起こす原因になります。首振り機能などを活用し、風を体に直接当てずに、上手に空気を循環させるようにしましょう。

寝る前に十分な水分補給を行うことも大切です。睡眠中でも500ミリリットル以上の汗をかくことがあり、これにより体内の水分と塩分が失われます。脱水状態は軽く考えられがちですが、若くても命を落とすことがあります。脱水によって、重度の熱中症や、心筋梗塞、脳卒中のリスクなどが高まるためです。寝る1時間前までに、コップ2杯分ほどの水分補給を忘れないようにしましょう。

十分な水分補給と、汗をかきすぎない快適な睡眠環境を作るだけでも、熱帯夜の死亡リスクを下げることができます。

さらに詳しく知りたい方は、「健康に逆効果!熱帯夜の危険な眠り方・夏のNG快眠術」をあわせてご覧ください。
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