課題も有るので、ご注意を!
ケーブルは少々硬め。 もう少し柔軟性や復元性が有ると良さそう。 |
音質については、前ページで述べた通り、現在入手出来るイヤホンとしては最高峰と言って良いでしょう。 実際に買うか、買わないかは別として、「いままで聴いたことの無い音」を体験すれば、価格以上の価値を見いだされる方も多いはずです。
一方、外観には課題も感じました。 それは、6万円級に期待する「日本人の感覚とのズレ」。
ケーブル類は、ごくありきたりの外観で、巻き癖が戻りにくく、遠目で見れば、一般的なイヤホンと大差ありません。 ファッションの一部である「アクセサリ」と考えれば、何か特別な素材を使うとか、遠くから見ても「SHURE」と分かるような、物欲を刺激する「インパクト」が有っても良さそうです。
収納ケースも、Eシリーズに比べると安っぽく、ジッパーの動きもギコチなくて、ちょっと残念でした。
実力本位で、細かな事は気にしない様子は、アメリカ車に通じる気がします。
勿論、音を聴く道具なので、音が良ければそれで良いのですが・・・
細かな事を気にされる方は、購入前に、このあたりを覚悟しておくと良いでしょう。
さいごに
「SE530PTH」は、6万円超と高価ですが、SEシリーズのラインナップは豊富で、音の好み、用途、予算によって、柔軟に選ぶ事が可能です。
主な違いは、ドライバの構成にあり、SE530は、低域用ドライバ2基と高域用ドライバ1基を搭載、SE420は、低域用1基と高域用1基、SE310、SE210、SE110は、全帯域用を1基となっています。
SE310とSE210は、ドライバ構成が同じですが、ドライバ周辺の空気の流れをスムーズにしする「チューンド・ベースポート」の有無という違いあり、SE310のほうが、より上質な低音を楽しめるはずです。
選び方としては、クラシックやジャズの優秀録音版など、レンジが広く、ダイナミックな楽器の音色を丁寧に楽しむなら、SE420以上を狙うと良いでしょう。
予算も限られ、「音色」よりも、「音楽」を楽しむなら、SE310とSE210あたりで、聴く音楽のジャンルや好みで選ぶ事になりそうです。
もし、ポップス系を中心に聴くなら、上位モデルほどレンジの広く無い「SE110」と組み合わせた方が、録音の悪い場合も、粗が目立たず、トータルで快適な結果が得られるでしょう。
無闇に高価な物を買うのではなく、機器やソースとのバランスを考えて選ぶのが賢い買い物と言えます。
■SHURE SEシリーズ 製品一覧:
購入からこの数ヶ月間、外出時には欠かさず使用しているヘッドフォン「SHURE E2c」。今回は、長期使用で気が付いた「奥深い魅力」をご紹介します。上質なヘッドフォンをお探しの方は、是非ご参考に! |