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特別な液晶 THX認定 AQUOS Tシリーズ(2ページ目)

好調の液晶テレビ。そろそろ買おうと思っても、どれも似たり寄ったりで、製品選びがつまらない・・・と感じませんか?そんな拘り派に、上質で特別な世界初のTHX認定液晶テレビをご紹介!

鴻池 賢三

執筆者:鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアルガイド

AQUOS Tシリーズ の画質をチェック!

画質チェックの前に、テストパターンで入念に調整。

「Tシリーズ」が受けたTHX認定(正式名称: THX Certified Display Program)は、 映画館と同様、暗室に近い環境を想定しており、輝度やコントラストやの「数値」よりも、暗部の階調表現といった「質」が重視されます。 

ベースとなった「Rシリーズ」のパネル輝度が450cd/m2に対し、「Tシリーズ」で敢えて350cd/m2に抑えた訳は、スペック競争から離脱し、「質」を求めた結果と言えるでしょう。 

輝度の低下を心配される方がいらっしゃるかもしれませんが、日常のテレビとしても充分な明るさを確保できますので、ご安心を。 因みに筆者の場合、直射日光の入らない日中のリビングで80cd/m2(筆者測定値)、遮光した薄暗い視聴環境だと、60cd/m2(筆者測定値)程度で充分に明るく感じました。(高齢になる程、より明るさを必要とします。)

実際に、THXが映画の忠実な再現に理想とする、ガンマセッティングや色温度などを精密にチューニングした「THXポジション」で映画を鑑賞すると、Rシリーズで完成された基本画質、色純度の高さと相まって、スクリーンを思わせるしっとりと優しい映像が堪能できます。

余談ですが、画質の指標となる上記の項目を測定した所、色温度は、黒から白まで、ターゲットとなる6500Kに極めて近く、ガンマもターゲットとなる2.2のカーブにフィットしていて、民生用テレビとしては非常に優秀である事が分かりました。 (映画鑑賞用として)

 

高画質は「分かり難い」もの

一般的なテレビに比べ、「Tシリーズ」は輪郭がソフトで、一見「甘く」見えますが、実はこれで正解。 撮影時の自然なボケが再現されると、映像に奥行きを感じる事ができ、また、長時間の視聴でも疲れ難いものです。 

一般的なテレビは、見栄えを良くするため、元の映像には無い「エッジ」を作り出して、輪郭を強調する傾向にあり、結果として、映像を壊してしまっているケースが少なくないのです。

つまり、「Tシリーズ」における「THXポジション」ように、制作者の意図に忠実で上質な映像は、パッと見で「奇麗」と見せかける店頭用の映像モードとは対照的に、短時間でその本当の良さを実感するのは難しいものなのです。 

「Tシリーズ」の画質を見極めるなら、視聴環境の整ったホームシアター専門店に出向き、お気に入りの映画をじっくりと鑑賞してみると良いでしょう。

 

次のページでは、「液晶」で気になる、黒浮きと視野角など、いろいろ

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