テレビの概念を超えた「映像美」
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展示されていた試作品は、アスペクト比が4:3の19.2型(1280×960ドット)と、大きさ的に目立たない為か、前を素通りする人も多い反面、その画質に気づいた少数の人が、入念に見入る光景が印象的でした。
特筆すべきは、240pという高いフレームレート。 映像ソースも、PS3用ソフト「グランツーリスモ5」のデモ映像を特別に240pでレンダリングし、リアルに240コマ/秒を映し出している前代未聞の映像。 その滑らかな動きは、テレビの概念を超え、肉眼で見るリアルな世界に近い感覚でした。
色あいを含めた画面の印象も、非常にナチュラルで、コンピューターグラフィクスを見ているよいうよりは、実写と見間違える程。 長年ブラウン管を見てきた「慣れ」が有るのかもしれませんが、液晶テレビやプラズマテレビでは見たことのない、目に優しく、ストレスを感じないナチュラルさが印象的でした。
逆に、ストレスを感じさせない分、気づかずに通り過ぎてしまう人が多かったのかもしれません。
『FED』の登場で、どうなるテレビの勢力図?
現在、液晶テレビが圧倒的なシェアを誇り、プラズマテレビと激しい大型化競争を繰り広げていますが、日本の住宅事情や、エコ意識の高まりを考慮すると、主力はやはり、20型~42型が中心となるのではないでしょうか?
この画面サイズ帯を考えた場合、『ナノスピントFED』は、近い将来、超高画質、低消費電力をアドバンテージに、液晶やプラズマを追いやってしまうでしょう。 それ程、『ナノスピントFED』の「画質力」には、テレビとして、素性の良さを感じました。
一足早く、2007年末にソニーから登場する有機ELも、高画質で話題になっていますが、コスト、耐久性、画面の均一性などの面では、まだまだ課題があるとされており、20型以上の画面サイズを普及させられるかどうかは未知といえます。 対有機ELでも、総合的には、『ナノスピントFED』が有利と筆者は予想しています。
少し未来のFEDですが、AVファンにとっては、期待の新方式と言えます。 今後も、「オーディオ・ビジュアル」サイトでは、FEDに注目して行きますので、お楽しみに!
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