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あの「画面」は何??(3ページ目)

この「画面」、実はエミー賞を受賞している程の優れものなのです。今回は、その実体と、利用方法をご紹介します。雑学としても面白いデスよ!

鴻池 賢三

執筆者:鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアルガイド

「明るさ」と「コントラスト」の調整方法

調整の目的

「明るさ」と「コントラスト」の調整は、「色の濃さ」や「色合い」に比べて軽視されがちですが、実は、解像度までも左右する重要な項目です。

「明るさ」は、映像の最も黒い部分の「明るさ」を調整します。 メーカーによって、「黒レベル」や「ブライトネス」と呼ばれる事もあります。

この調整により、夜のシーンや、髪の毛の黒など、映像の暗部も、潰れる事なく再現できるようになります。

「コントラスト」は、映像の最も明るい部分の「明るさ」を調整します。 メーカーによって、「ピクチャー」と呼ばれる事もあります。

この調整により、青空に浮かぶ雲など、映像の明部も、「白飛び」する事なく再現できるようになります。

 

調整方法

1. 「明るさ」:

明るさ最大の例 適切な例

まず、「明るさ」を最大に調整します。 写真左のように、赤色矢印の示す「黒帯」見えます。(明るい部屋や液晶テレビでは見え難い場合があります)

次に、写真右のように、「黒帯」が判別できなく、また、赤色矢印の示す「灰帯」が見えるように、明るさを減少させます。

 

2. 「コントラスト」:

コントラスト最大の例 適切な例

まず、「コントラスト」を最大に調整します。 写真左のように、赤色矢印の示す「白箱」が膨張して見えます。(液晶テレビでは分かりづらい場合があります)

次に、一旦、「白箱」の膨張が充分に収るまでコントラストを減少させ、「白箱」が膨張を始める一歩手前まで、再びコントラストを増加させます。

 

「明るさ」と、「コントラスト」の調整は、お互いに影響するので、交互に数回調整を繰り返します。

*記事中の写真は全て、PCモニタで分かり易いよう、強調しています。 実際の見え方とは異なります。

 

 

地上デジタル放送のカラーバー

地上デジタル放送では、画面の横縦比が16:9又は4:3のどちらでも利用できる、写真の「ARIBマルチフォーマットカラーバー」が使用されます。 パターンは少々異なりますが、両端の縦帯を無視すると、SMPTEカラーバーに近い手順で調整が可能です。

 

 

さいごに ~視聴状態での調整が重要~

画面の見え方は、外光や照明など、周囲の環境に大きく左右されます。 調整する際は、昼、夜、就寝前など、視聴時の照明環境で行うの事が重要です。 言い換えると、AVシステムを調整しても、照明環境が変わると、その調整は正しくなくなります。

厳密には、昼(外光有り)、夜(室内照明)、就寝前(消灯)など、想定される照明環境のパターンに応じて、プリセット(記憶)しておくのが理想的です。

面倒な方や、テレビに充分なプリセット機能が無い場合、「明るさセンサー」を搭載しているテレビなら、「明るさセンサー」をONにしておきましょう。 照明環境が変わっても、画面の明るさとコントラストが自動調整され、極端や「黒潰れ」や「白飛び」を防ぐ事ができます。

 

 

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