肝心の音響効果は?
音響効果については、今回ご紹介する『SU-DH1』というよりも、『ドルビーヘッドフォン』について述べる部分も多いですが、今回は、『iPod』との組み合わせを想定し、2chアナログ音声を利用した場合の効果を、いくつかの項目に分けてレポートしましょう。
■音楽ソースによって異なる効果
「DH2」は、中規模の部屋で聴くような広がりを再現。 残響音を抑えた「DH1」、ホールのような空間を再現っする「DH3」と「オフ」が選べる。 |
まず、クッキリとしたボーカルで、通常のリスニングおいて頭内定位が気になる曲の場合、『ドルビーヘッドフォン』をオンにすると、ヘッドフォンから頭内に向かって鳴っているような感覚が緩和され、広がりを感じる改善効果が得られます。
長時間聴いても疲れが少なく、一度使い出すとやめられない感覚です。
ただ、定かな定位感がなく、音が中に浮いた不思議な感覚で、家でスピーカーを利用して聴いているかのような錯覚を得ることはできません。
ライブのように、広い場所で収録曲は、ライブ感が増す場合と、ほとんど効果の無い場合があります。 また、クラシックやジャズなど、ボーカルの無いものは、あまり効果が感じられないだけでなく、付加される残響音によって、楽器の音色が若干変わって聞こえる為、「オフ」にするほうが良いようです。
■『Pro Logic II』の効果は?
『Pro Logic II』は、「Movie」と「MUSIC」が選択可能。 |
『Pro Logic II』は元来、2chの音声を、5.1ch化する為のものです。 例えば、2chの音声から、センターチャンネル成分や(ボーカル部分など)や、リヤ成分(広がりを演出する残響音)を造り出し、包み込まれるようなサラウンドサウンドに加工します。
この『Pro Logic II』は、実際に5.1chスピーカーと組み合わせると、なかなか良い効果を発揮するのですが、SU-DH1で、『ドルビーヘッドフォン』と組み合わせると、多少違いは分かるものの、驚くような効果を得ることはできませんでした。
■使用するヘッドフォンで効果は違うのか?
『iPod nano』に付属していた、インナーイヤー式、筆者愛用のカナル式『SHURE E2c』、オープンエアー式の3種類で効果を試してみたところ、カナル式は若干前後の広がりが少なく感じるものの、全てのタイプでほぼ同等の、頭内定位軽減効果が得られました。
使用するヘッドフォンの種類では、特に効果が変わらないようです。
まとめ
今回ご紹介した、『SU-DH1』を使う事によって、十分に頭内定位の軽減効果が得られました。 『iPod』で長時間音楽を聴く方にとっては、モバイル使用できる『ドルビーヘッドフォン』アダプターの登場は、朗報と言えそうです。
多少荷物になったり、電池が必要になりますが、少なくとも、新幹線や飛行機で長時間音楽を聴くなら、利用する価値は十分に有るでしょう。
次回は、デジタル5.1ch入力の「バーチャルサラウンド感」をレポートします。 お楽しみに!
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