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シアタールームの音響性能をグレードアップ! THX流ホームシアター講座 (6)(2ページ目)

第6回)「残響音」

鴻池 賢三

執筆者:鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアルガイド

対策方法は?

シアタールームの壁面に、隙間無く吸音材を取り付ければ、「Slap Echoes」(残響音)を抑えることが出来るかもしれませんが、これでは、響の無い部屋(デッド)となってしまい、シアターには適していません。 

正しい対策方法としては、「Slap Echoes」の悪影響を確認し、必要な分だけ、吸音や拡散を組み合わせて施す事です。

 

●「Slap Echoes」の確認方法 - 手を叩くだけ!

手を叩くだけで、「Slap Echoes」の悪影響が確認出来ます。 例えば、コンクリート打ちっ放しの建物の中で手を叩いたときの、「ビィーン」といった音の響きを想像してください。 あなたのシアタールームでも、程度の差はあれ、「ビィーン」といった音が聞こえれば、対策が必要です。 

マンションや鉄筋コンクリートの住宅は、要注意です。 逆に、木造住宅や和室では、それほど問題とはならないでしょう。

部屋のいろいろな場所で手を叩き、「Slap Echoes」の確認をします。 

可能であれば、リスニングポイントに着席し、他の人に、いろいろな場所で手を叩いてもらうのが理想的です。

 

 

●対策方法 (ビィーンと聞こえたら・・・)

拡散

本棚や家具などが、「拡散」の役割を果たしてくれます。(勿論、専用の拡散素材を使っても構いません。)

片側に本棚を置けば、その向かい側の壁面は、本棚の真正面からズラして家具を置くなど、工夫次第では、少ない家具で効率よく「Slap Echoes」を低減する事も可能です。 (壁面全てを覆う必要は有りません) 吸収

床面と天井間の場合、床面がコンクリートや大理石、フローリングといった固い材質であれば、カーペットを敷きましょう。

壁面間では、カーテンなどの布地を吊します。 (勿論、専用の吸音材を使っても構いません。)

尚、吸音のし過ぎは「デッド」になってしまいますので、「拡散」の補助として、「Slap Echoes」が治まる程度に施しましょう。

 

 

これで、「音響」におけるグレードアップ術は完了です。 次シリーズでは、映像(ライティング)のグレードアップ講座を予定しておりますので、お楽しみに!

 

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