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映画『金子差入店』主演・丸山隆平さんが見つけた。SUPER EIGHT、家族…人間関係に大事な「2つのこと」(3ページ目)

映画『金子差入店』の主演・丸山隆平さんにインタビュー。役作りや撮影エピソードから、8年ぶりとなる主演映画への思いなどを伺いました。※サムネイル画像:(C)2025「金子差入店」製作委員会

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド

人間関係は距離感と思いやりが大事

――完成した映画はいかがでしたか?
 
丸山
:見応えがありましたね。ドキドキするシーンもあればグッと心に響くシーンもあるし、情報量が多い映画なので、映画館でどっぷり浸って向き合ってほしいと思える厚みのある作品でした。
 
最近、ニュースで悲しい事件を知ると、なんでこんなことが……と思いつつ、僕たちは何を大事にして生きていったらいいのだろうと考えるんです。しかし、きっと大事にしたいことの先に希望があるのではないかと。この映画は、そんな希望を描いた作品だと思いました。「日本映画を見た!」と深く実感できる作品だと思います。
 
――丸山さんにとって、この映画を通して大事なものは見つかりましたか?
 
丸山
:家族、友達、グループのメンバー、全てに言えるのは「距離感」と「思いやり」です。相手を大事にするからこそ、踏み込み過ぎないという適度な距離感は大事だと思います。
 
僕は「ヤマアラシのジレンマ」という言葉が好きなんです。体の冷えたヤマアラシは、身を寄せて暖を取りたいけれど、近寄り過ぎると相手を傷つけてしまうというドイツの哲学者・ショーペンハウアーの言葉です。この言葉を知ったとき「ショーペンハウアー、よう言った!」と思いました(笑)。
 
家族だから何でも話さないといけないのかというと、違うじゃないですか。金子家の家族、依頼人の家族、それぞれ思いやりのある距離感が取れているのか……ということを改めて考えました。
「金子差入店」

家族の絆も映画『金子差入店』では深く描かれる (C)2025「金子差入店」製作委員会 

――いろいろ考えたくなる映画ですよね。
 
丸山
:スカッと分かりやすくて、見終わったあと「イエ~イ!」となる楽しい映画もいいと思いますが、この映画は真逆でとても余韻を感じました。
 
そして、すごくいい作品に参加させてもらったなあと。まさに「イエ~イ!」と言いたい気持ちです(笑)。
 
日本映画らしさがたくさんちりばめられた作品だと思いますし、できればこの映画を見た後、一緒に鑑賞した人とお茶しながら語り合っていただけたらうれしいですね。ネガティブな感情のストッパーになるかもしれない。もっと今を大事に生きようと思うかもしれない。皆さんの心に刺さったらうれしいです。
 
――最後に、この映画を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージを。
 
丸山
:僕のことを知ってくれている人は、これまでとは違うテイストの作品なので驚かれるのではないかと。この作品を見てくださった皆さんに感想を聞いて回りたいですね。どんな思いを抱いて映画館を後にするのか。皆さんの心にどんなふうに届くのか、気になります。
 
サスペンスタッチで描かれていてエンターテインメント性も高い作品なので、僕のファンの方には「気軽に見に来てね! 感想聞かせてね!」と伝えたいです。

丸山隆平さんのプロフィール

1983年生まれ、京都府出身。SUPER EIGHTのメンバー。2004年『浪花いろは節』でCDデビュー。歌手、ベーシスト、俳優として活動。2011年『ワイルド7』で映画初出演。2017年『泥棒役者』で映画初主演を果たした。SUPER EIGHTの新曲『ブチ★I GOT IT』(読み:ブチアガリ)が全世界で配信リリース中。

『金子差入店』2025年5月16日(金)より全国ロードショー

監督・脚本:古川豪 
出演:丸山隆平、真木よう子、三浦綺羅、川口真奈、北村匠海、村川絵梨、甲本雅裕、根岸季衣、岸谷五朗、名取裕子、寺尾聰
主題歌:SUPER BEAVER『まなざし』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
(C)2025「金子差入店」製作委員会

取材・文:斎藤香
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